あぶくま抄・論説

あぶくま抄

真夏の野馬追(7月27日)

 一千有余年の歴史を誇る相馬野馬追がいよいよ開幕する。今年は29、30、31日だ。明治以降、記録がはっきりしている中で最も遅い開催日となるという。 東日本大震災と原発事故前までは曜日に関係なく7月23日から3日間だった。明治時代に野馬追が復活した...[記事全文

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自転車の未来(7月26日)

 「自転車が宝物だった」。50代にもうすぐ手が届く男性は少年時代を懐かしむ。1970年代、一世を風靡[ふうび]したスーパーカー自転車のことだ。ヘッドライトは格納式、後部に派手な電飾が施されていた。その分、値も張った。 川俣町の織物会社に自転車にま...[記事全文

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母親の思い(7月25日)

 「はい、ゆきちゃんを救う会です」。棚倉町のJR磐城棚倉駅前にあるこぢんまりとした事務所。電話をしたら受話器越しに子どもの元気な声が聞こえた。 昨年11月の開所後、問い合わせに応対したのは地元のママさんたちだ。重い心臓病である「拡張型心筋症」を患...[記事全文

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語り継ぐ震災(7月24日)

 「家の玄関で地震にあった。着の身着のままで逃げたよ」。「(避難所では)夜になると、まわりの人たちから夜泣きがうるさいと言われ、難しい問題でした」。東日本大震災の体験を伝える小冊子「ふくしまの明日へ 3・11を知る」に載った避難者の声だ。 福島学...[記事全文

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リーダーシップ(7月23日)

 ノーベル賞作家、大江健三郎さんの代表作「万延元年のフットボール」の舞台を思わせる。四国のほぼ真ん中に位置する高知県大川村。標高1000メートル以上の山々に囲まれ、清流吉野川が流れる。 人口約400人の緑の村が揺れている。高齢化が進んで村議のなり...[記事全文

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地域の学校だもの(7月22日)

 気温を測る百葉箱は朽ち果てていた。その隣で環境放射線量の観測装置がデジタルの数値を示している。夏草に埋もれたジャングルジムや滑り台-。浪江町の幾世橋小に子どもたちの声が響かなくなって6年4カ月がたつ。 東京電力福島第一原発の北約8キロの高台にあ...[記事全文

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物書きの血(7月21日)

 絵の出来に悩む画学生がつぶやく。「魔女の血、絵描きの血、パン職人の血…。神様か誰かがくれた力なんだよね、おかげで苦労もするけどさ」。アニメ映画「魔女の宅急便」の一場面だ。なりわいをこれと決めた者の覚悟の言葉である。ここに「物書きの血」を加えてみよう。[記事全文

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笑顔の夏休み(7月20日)

 1年で一番うれしい日を尋ねられ、今日と答える小中学生もいるだろう。県内の多くの学校で20日、1学期が終わる。明日から待望の夏休みだ。学校から帰った時の開放感が何歳になっても忘れられない。子どもは心を躍らせ、教室は静まり返る この夏、18年ぶりに...[記事全文

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生涯現役(7月19日)

 生涯現役を貫いた105歳だった。日野原重明さんが18日朝、亡くなった。内科医としてだけでなく多方面で活動し、本県にも何度も講演で訪れた。悼む声が県内各地から聞かれる。 「人はいくつになっても生き方を変えられる」。日野原さんは講演や著書などで、多...[記事全文

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どんづまり(7月17日)

 福島市と浪江町を結ぶ道は明治時代、県道に編入され「富岡街道」と命名された。現在の114号国道だ。「陸の孤島」と揶揄[やゆ]された双葉郡と県都を結ぶ重要な道だった。原発事故後、浪江方面へ向かうと「通り抜け不可」という電光掲示が現れ、浪江町に入れば鉄製ゲー...[記事全文

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