あぶくま抄・論説

あぶくま抄

エレベーターの日(11月10日)

 健康のため階段を使いましょう-。こんな張り紙がエレベーター近くにあるのを見掛ける。「乗るか、乗らないか…」。運動不足を自覚する人なら、簡単には無視できそうもない。 そんな悩みの種にもなる装置が、夢の乗り物だった時代がある。一八九〇(明治二十三)...[記事全文

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県民と外国人労働者(11月9日)

 コンビニで食べ物や飲み物を手にレジへ向かう。店員の言葉がたどたどしい。胸元の名札を見ると、外国人の名前だった。居酒屋で注文を取りにやってきた店員に話を聞くと、海外からの留学生だった。 厚生労働省によると、昨年十月末の県内の外国人労働者は六千九百...[記事全文

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ふくしまアリーナ(11月8日)

 バレーやバスケットの大会で県内一を争う。プロレスの激しい闘いにファンが熱狂する。福島市の福島体育館は、かつて県内スポーツの拠点の一つだった。選手にとって憧れの舞台であり、国内トップ選手に接することもできた。 東京五輪が開催された一九六四(昭和三...[記事全文

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昔話を語り継ぐ(11月7日)

 多くの人は子どもの頃、母親や親類の女性から昔話を聞いた。笑ったり、怖さに身震いしたり、考えさせられたり…。何十年たっても、語りの声や表情、思い出が心に浮かぶ。物事の善しあしに迷うときの道しるべにもなる。 十月二十四日、伊達市梁川町の「お話おばさ...[記事全文

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地方文学の輝き(11月6日)

 会津美里町の美里ペンクラブは結成五十周年の記念誌を編さんしている。かつての会津高田ペンクラブの流れをくむ。毎年、出版してきた総合文芸誌「高田文学」の歩みを振り返る。二、三回の発行で終わる文芸誌がある中で半世紀、続く。会員の創作熱が活動を支える。...[記事全文

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雇用主のあるべき姿(11月5日)

 障害のある従業員が器用にミシンを操り、運動着を縫う。確かな技術で一着一着を素早く丁寧に仕上げていく。それぞれの能力と適性に応じて袋詰めなどの作業にも携わる。福島市の「クラロン」は、ハンディのある人が働く人の三割強を占める。 創業者の故田中善六さ...[記事全文

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萌えない(11月4日)

 福島市の郊外で独り空を見つめ、たたずむ男性がいる。視線は何かを捉え続ける。送電線の鉄塔を眺めているという。無数の鉄骨が複雑に絡んで描く、幾何学的な形に美しさを見いだす。「萌[も]えるんですよね」。都内から来た男性は屈託なく笑う。 東京電力は福島...[記事全文

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小さな作品展(11月3日)

 発表の機会があると創作意欲が湧く。二本松市本町に住む七十四歳の男性は、昨年から独学で彫刻を始めた。本の画像を参考に、木彫りの仏像を二体仕上げた。どの方向からも自然に見えるよう苦心して取り組んだ。 地元町内会の久保丁[くぼちょう]会作品展で、初め...[記事全文

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浦島太郎(11月2日)

 いわき市四倉町に「浦島太郎」の伝説が残る。海から約四百メートル離れた諏訪神社に誕生地を示す案内板が立つ。生家があったとされ、竜宮城で過ごした三百年余りで朽ち果てたという。 竜宮城の場所も、いわき沖だったとする言い伝えがある。乙姫は難産で苦しんだ...[記事全文

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新しく、重い役割(11月1日)

 富岡町の六号国道沿いに、洋風の家を組み合わせた建物が立つ。三人の生家を外観の手本にしている。エジソン、アインシュタイン、キュリー夫人。電気や放射線などの科学の歴史に大きな足跡を残す。 富岡町と楢葉町には東京電力福島第二原発が立地する。建物は「エ...[記事全文

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