あぶくま抄・論説

あぶくま抄

富岡一小(11月18日)

 富岡一小の教室に、子どもたちの書や絵画が張られた。保護者や地域の人が懐かしそうに見つめる。当たり前の光景のようだが、そうではない。七年八カ月にわたり閉ざされていた富岡町の校舎に十、十一の両日、町民が初めて入った。 震災前、四百人を超える児童が通...[記事全文

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幻の国(11月17日)

 「石城国[いわきのくに]」が建国され、今年は千三百年の節目を刻む。奈良時代の七一八(養老二)年、現在の東北地方の太平洋側に当たる陸奥国[むつのくに]から、宮城県の南側と本県の浜通りが分けられた。 石城、標葉[しねは]、行方[なめかた]、宇太[う...[記事全文

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思いをつなぐ(11月16日)

 百年ほど前の一九二〇(大正九)年十月二十三日、白河と福島の間で「福島師範各級選手駅伝競走」が開かれた。福島陸協によると、県内の駅伝大会のルーツという。 福島大の前身、福島師範学校の学生が学年対抗で競った。八十三キロを八人でつないだ。この年の二月...[記事全文

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不用品でにぎわい創出(11月15日)

 喜多方市内の母親同士の会話がきっかけだった。「まだ着られるよね」。「誰かに使ってほしいな」。今年一月の女子会で盛り上がった。話し合いを重ね、生活に必要なものを互いに譲り合える場所をつくった。 気兼ねなく参加できるよう「たすかりマルシェ」と名付け...[記事全文

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戦場からの問い掛け(11月14日)

 自衛隊が派遣されたイラクで、二〇〇四年に邦人の人質事件が相次いだ。危険と知りながらの入国を巡り、政権内から自己責任論が噴き出した。当時の本紙「みんなのひろば」欄に県民の声が載った。「無謀な行動は慎むべき」「政治責任もないとは言えない」。 あの時...[記事全文

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スマホ宣言をもう一度(11月13日)

 話題のミステリー小説に「スマホを落としただけなのに」(志駕晃[しがあきら]著)がある。映画化され、県内でも封切られた。タクシーの中でスマホを落としたことから物語は始まる。会員制交流サイト(SNS)の怖さを描く。 郡山市の女子中学生が誘拐された事...[記事全文

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珍味「さけのよ」8年ぶり復活(11月11日)

 楢葉町の木戸川漁協は今秋、サケの珍味「さけのよ」を八年ぶりに復活させた。砂糖や、みりんなどを合わせた調味液に切り身を漬け込む。温風で乾燥させ、うまみを凝縮する。そのまま食べてもいい。あぶれば、風味と香ばしさが増す。 サケ漁は今年、震災後、四年目...[記事全文

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エレベーターの日(11月10日)

 健康のため階段を使いましょう-。こんな張り紙がエレベーター近くにあるのを見掛ける。「乗るか、乗らないか…」。運動不足を自覚する人なら、簡単には無視できそうもない。 そんな悩みの種にもなる装置が、夢の乗り物だった時代がある。一八九〇(明治二十三)...[記事全文

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県民と外国人労働者(11月9日)

 コンビニで食べ物や飲み物を手にレジへ向かう。店員の言葉がたどたどしい。胸元の名札を見ると、外国人の名前だった。居酒屋で注文を取りにやってきた店員に話を聞くと、海外からの留学生だった。 厚生労働省によると、昨年十月末の県内の外国人労働者は六千九百...[記事全文

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ふくしまアリーナ(11月8日)

 バレーやバスケットの大会で県内一を争う。プロレスの激しい闘いにファンが熱狂する。福島市の福島体育館は、かつて県内スポーツの拠点の一つだった。選手にとって憧れの舞台であり、国内トップ選手に接することもできた。 東京五輪が開催された一九六四(昭和三...[記事全文

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