あぶくま抄・論説

日曜論壇

2018年が残した問題(12月9日)

 今年は自然災害が非常に多かった。地震や台風、それに伴う津波や高潮、土砂崩れなど。大阪地方の台風の大きな被害などは、北海道の地震の報道のかげで、関西空港の問題以外はほとんど報じられない程[ほど]であった。 日本の歴史を振り返ってみると、例えば平安...[記事全文

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平成30年を振り返る(12月2日)

 今年も師走を迎え、一年の出来事を振り返る、慣例の十大ニュースが話題に上る頃となった。  今年は例年に増して、自然災害に苦しめられた年だった。記録的な夏の猛暑、週末ごとに日本を襲った台風、多くの犠牲者を出した西日本豪雨、また地震も多く発生し、大阪...[記事全文

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日産、不正生む土壌今も(11月25日)

 労働問題の担当記者だった一九八〇年前後のこと。自動車総連の塩路一郎会長から各メディアの記者に「懇談しませんか」という声掛けがあり、出席した。労働戦線や政治活動でも注目される存在であったからである。 懇談会が終わると「二次会に行きましょう」と誘わ...[記事全文

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伊達と相馬と岩城(11月18日)

 今から五百年ほど前、戦国時代の話になる。大永四(一五二四)年、相馬[そうま]の領主、顕胤[あきたね]は伊達[だて]の領主、稙宗[たねむね]から、あることを頼まれた。それは「岩城の領主、重隆[しげたか]に娘がいると聞いた。その娘を我が子、晴宗[はるむね]...[記事全文

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社会合意(11月11日)

 昨年の十二月中旬、米国ハンフォードのプルトニウム最終処理プラントの建屋を解体中に立ち入り禁止区域外で放射能汚染が見つかった。作業員の健康調査が行われたが、今年七月の発表では、幸いにも高い人で管理限界値の千分の一であった。解体作業は停止され、現在も止まっ...[記事全文

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スマホから離れ本を読もう(11月4日)

 若者の活字離れがひどくなっていると聞く。つまり、新聞や、雑誌などを始めとして、単行本、日本や世界の文学全集なども読む人が大幅に減っているのだという。我々は、歴史や文学についてのみならず、哲学、科学、経済等のあらゆる分野において、先人の思想や研究の成果を...[記事全文

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ミュージアムは都市の顔だ(10月28日)

 思いがけず、ミュージアムの運営に関わるようになってから、何年になるのか。わたしはまったくの素人にすぎず、ゆるやかに時間をかけて、ミュージアムとは何かを知ることになった。ミュージアム、つまり博物館や美術館はいま、その存在意義や役割を厳しく問われている。む...[記事全文

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リカレント教育の重要性(10月21日)

 学長職に就いて二年半が過ぎようとしている。当て職で様々[さまざま]な会議に出させて頂く機会が増えたが、出席者のうち男性が圧倒的に多数を占めている。ジェンダーギャップ指数百四十四カ国中百十四位の国であることを痛感する。日本女性の政治経済分野への参画は、世...[記事全文

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まだ高い薬価と「偽増悪」(10月14日)

 十月一日、今年のノーベル生理学・医学賞に、本庶佑[ほんじょたすく]先生の受賞が決まった。先生の最大の功績は、おそらく「がん免疫療法」に道を拓[ひら]いたことだと思うが、これはじつに画期的なことである。  がんといえば、今でも「死病」というイメー...[記事全文

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教育勅語復活の危機(10月7日)

 教育勅語は「現代風に解釈され、あるいはアレンジした形で、道徳などに使うことができる分野というのは十分にある」と述べたのは、第四次安倍晋三改造内閣の文部科学大臣の柴山昌彦氏である。それも大臣就任会見での発言なので、ショックを受けたのは私だけではないだろう...[記事全文

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