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郷土愛胸に前進 県内高校で卒業式

 県内の多くの公私立高で卒業式が行われた1日、卒業生はそれぞれの進路に向かって新たな一歩を踏み出した。夢をかなえようと就職・進学する者、古里の復興に意欲を燃やす者、自己実現に向けて次のステージで飛躍を誓う者。思い出の1ページとなった3年間の経験を糧に挑戦が始まる。

■「復興のため成長」 双葉翔陽斎藤一希君

 「古里復興のため多くを学び、成長したい」。いわき市のアリオスで行われた双葉翔陽高の卒業式で斎藤一希君(18)は涙を浮かべて答辞を述べた。
 東京電力福島第一原発事故を受けて富岡町から避難し、市内の同校サテライト校で学んだ。東日本大震災と原発事故で郷里の姿は変わった。住民の姿は町内から消えた。だが、古里への思いを抱き続けた。
 「みんなが早く帰還できる環境にしたい」。復旧・復興に臨む地元企業を志望し、同市に事務所を置く大熊町の建設会社への就職が決まった。
 本校舎では学べなかったが、「大熊町の校舎にいつか後輩の笑い声が響くことを願っている」と力を込めた。

■多くの支え感謝 富岡江川大悟君

 「富岡高ほど多くの人々に支えられた学校はない」。県内外4つのサテライト校から57人が巣立った富岡高の卒業式で答辞を述べた江川大悟君(18)は福島市の福島北高サテライトで3年間を過ごした。
 サッカーの強豪に憧れ、既にサテライトに分かれていた富岡高を選んだ。いわき市の実家を出ての寮生活や「一生忘れない」という休校を聞いた時の喪失感、全校生が集まる「富高の集い」などを振り返り、「不自由なく過ごせたのは多くの支えがあったから」と感謝した。
 内気な性格を変えようと昨秋に生徒会長に就いた。昨年の送辞は緊張で足が震えた。答辞はよどみなく語り終えた。4月から大東文化大に進み、授業で関心を持った世界経済を学ぶ。「途上国の貧困解決に携わりたい」。次の舞台を見据えた。

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古里復興への思いを述べる斎藤君
古里復興への思いを述べる斎藤君
卒業証書を手に級友と記念撮影に納まる江川君(右)
卒業証書を手に級友と記念撮影に納まる江川君(右)

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