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知事インタビュー 県産農産物の安全PR 東京五輪へ供給体制整備

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から間もなく5年を迎えるのを前に、内堀雅雄知事は福島民報社のインタビューに応じた。農家による農林水産物の安全認証取得を後押し、2020年東京五輪・パラリンピック向けに供給する体制を整えたいとする考えを示した。(聞き手・取締役編集局長 芳見 弘一)

 -震災と原発事故から丸5年の節目を迎える。
 「常磐自動車道全線開通や、ふたば未来学園高開校、各種拠点施設の整備など復興は確実に進んでいる。一方で、福島第一原発の廃炉・汚染水対策、被災者の生活再建、風評払拭(ふっしょく)、風化防止など課題は山積している。東電には引き続き、福島第二原発の廃炉を求めていく」
 -中間貯蔵施設建設用地の取得が難航する中、県は4月から職員を環境省に派遣する。
 「国の対応が遅いという地権者の声などを踏まえ、地権者に対する説明を促進するため県職員10人を派遣する。具体的な業務内容は国と協議して決めるが、広域自治体としての役割を果たしていく」
 -森林除染をめぐり、復興庁と環境省、農林水産省が対策チームを発足させ、里山再生に取り組む方針を示している。
 「住民や市町村の意見が十分に反映されるよう、県として国との調整に努める。また、森林整備と一体的な放射性物質対策に継続的に取り組むため、中長期的な財源確保を国に求めていく」
 -今も10万人近くが避難生活を続ける中、心のケアなどの被災者支援、入居希望に合った災害公営住宅整備の重要性が増している。
 「新年度からは県内外で避難者に対する相談体制と交流事業を充実・強化する。一方、住民意向調査によると、災害公営住宅への入居判断に迷う避難者と入居希望者の数はほぼ同じだ。未回答者も多い。入居希望の正確な把握に向けて調査を進め、需要を見直したい」
 -県は昨年末、総合戦略を策定した。地方創生は復興と並ぶ最重要課題だ。
 「地方創生は新年度から本格化する。即効性と実効性の高い施策に取り組み、新たな挑戦をしながら、優良モデルの水平展開を目指す。国に対して総合戦略の期間に見合う財源を確保するよう訴える」
 -東京五輪・パラリンピックの舞台で県産食材や県産品をPRすれば、風評払拭につながる。
 「県産農林水産物の安全性を消費者や流通業者に客観的に説明できる農業生産工程管理(GAP)の第三者認証取得を県として推進し、供給体制の整備を進める。さらに、県産の木材や花卉(かき)が大会関連施設で活用されるよう、大会組織委員会や東京都にPRする。直交集成板(CLT)の生産施設整備、避難区域を含めた県内の花卉生産体制の強化も図る」
 -若者の活躍は復興の基礎となる。将来を見据えた人材育成が求められる。
 「昨年設置した総合教育会議を通し、復興や地域の活性化を見据えた福島ならではの教育、子育てを進める。古里に誇りを持ち、未来の福島、国をけん引する人材育成に全力を注ぐ」
 -福島民報社の第1回ふくしま産業賞では、県内の優れた企業、経営者、ものづくりにスポットライトが当たった。
 「震災と原子力災害で厳しい経営環境の中、努力を続ける企業や経営者にとって産業賞は大きな目標となる。県としても、地域経済をけん引する成長産業への参入支援などに引き続き取り組んでいきたい」

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東京五輪に向け県産農産物の供給体制を整える考えを示す内堀知事
東京五輪に向け県産農産物の供給体制を整える考えを示す内堀知事

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