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涙拭き復興誓う 震災5年、いわき・久之浜・双葉・原町で追悼行事

「花は咲く」などを披露する市内の県立高4校合唱部による合同合唱=いわき市
「花は咲く」などを披露する市内の県立高4校合唱部による合同合唱=いわき市
花を手向け、午後2時46分に海に向かって犠牲者の冥福を祈る住民ら=いわき市久之浜町
花を手向け、午後2時46分に海に向かって犠牲者の冥福を祈る住民ら=いわき市久之浜町

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から11日で丸5年を迎えるのを前に6日、県内各地で追悼式や供養が行われた。参列者は津波や土砂災害などで亡くなった犠牲者の冥福を祈るとともに、復興への誓いを新たにした。

■思い込め高校生合唱 いわき市
 いわき市の「3・11いわき追悼の祈りと復興の誓い2016」は6日、市内のアリオスで開かれた。
 震災が発生した午後2時46分に合わせて黙とうし、清水敏男市長が「復興と地方創生に向けて力強く踏み出す私たちを見守ってほしい」と語り掛けた。遺族を代表して、両親を津波で亡くした同市小名浜の志賀安紀さん(62)が追悼の辞を述べた。震災後、生まれ育った薄磯地区を離れて同市小名浜の借り上げ住宅で暮らしている。地区住民と共に、薄磯地区の犠牲者の名を刻んだ慰霊碑を建立するため奔走している。「震災の経験を子孫に伝え、未来に伝えていく。犠牲者の気持ちに報いるため、自分のできる範囲で前へ進む」と誓った。
 市内の磐城、磐城桜が丘、いわき総合、いわき光洋の各高校の合唱部による合同合唱団が鎮魂と復興への願いを込めて「花は咲く」などを披露した。

■槌音響く浜辺で祈り いわき市久之浜
 いわき市久之浜町の海岸沿いでは、全国から寄せられた花を海に向かって手向ける追悼花供養が営まれた。復興の槌音(つちおと)が響く中、参加者は犠牲者に鎮魂の祈りをささげた。
 久之浜・大久地区復興対策協議会や千日紅の会、地元消防団などでつくる「3・11の会」の主催で、今年で5回目。同町にある円成院の住職が海に向かって読経した後、地元住民らがキンギョソウ、ガーベラ、ユリなど約5千本を献花台に手向けた。
 実行委員長の吉原二六さん(75)は「津波被害を受けた町は、着実に復旧・復興に向けて歩みを進めている。風化を防ぐ意味も込め、今後もできる限り続けていきたい」と話した。参加した同町の高岡英子さん(82)は「今生きていることに感謝し、亡くなった人の分まで頑張りたい」と静かに手を合わせた。

■「前向きに生きることが供養」 戻られぬ古里思い献花 双葉町
 双葉町の東日本大震災追悼式は6日、いわき市勿来町のライフケア勿来会堂で行われた。
 津波被害や避難先などで亡くなった町民の遺族ら約100人が参列した。全員で黙とうをささげ、伊沢史朗町長があいさつした。
 二本松市で小学校講師を務めている白石茉希子さん(24)が遺族を代表して追悼の言葉を述べた。白石さんは震災が発生した年の4月、祖母の荒川ときさん=当時(90)=を、ときさんの避難先である埼玉県加須市で失った。見知らぬ土地で最期を迎えなければならなかったときさんをしのんで「祖母の無念さを思うと胸が締め付けられる」と涙ながらに話し、「私たちが前向きに生きることが供養になる」と決意を語った。最後に参列者全員が献花した。
 町内では20人が津波の犠牲になり、1人が行方不明になった。震災(原発事故)関連死として140人が認定されている。

■ハマナスで海岸再生 相馬農高生ら植える 南相馬市原町区
 南相馬市の津波被災地にハマナスなどの植物を植えて海岸部の再生を目指す「南そうま福幸植樹会」は6日、同市原町区の東北電気保安協会メガソーラー研修施設で開かれた。
 相馬農高やNPOはらまち交流サポートセンターなどでつくる実行委員会の主催。東日本大震災からの復興をPRするとともに、ハマナスの観光資源化などが狙い。同校の生徒や県内外のボランティア団体から約120人が参加した。
 参加者はハマナスのほか、ユズ、アキグミ、ミカンなどの苗木計120本を一本ずつ丁寧に植えた。参加した生産環境科作物専攻2年の高橋美紀さん(17)は「植えたユズが実を付けるのが楽しみ」と笑顔で話した。

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追悼式で献花する双葉町民ら=いわき市勿来町
追悼式で献花する双葉町民ら=いわき市勿来町
苗木を植える高校生ら=南相馬市原町区
苗木を植える高校生ら=南相馬市原町区

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