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感謝の桜全国へ 富岡・夜の森の苗木 支援団体などに寄贈

 富岡町夜の森地区の桜を全国に広める事業が今春、本格的に始まる。県農林種苗農業協同組合が桜の枝から苗木を作り、町の復興を支える県内外の市町村や団体に感謝を込めて贈る。関係者は全国各地に桜が根付き、富岡へ思いを寄せ続ける象徴となるよう願う。
 組合は平成26年6月から夜の森地区の桜の枝を切り取り、苗木作りに取り組んできた。2年間で約500本が1メートルほどに育ち、この春から各地に寄贈する。苗木には「夜の森さくら」のプレートなどを付け、多くの人の目に付く場所に植樹してもらう考えだ。町は枝を無償で提供し、組合が苗木の育成と全国配布を手掛ける。
 組合員は専門家を招いた講習会などで接ぎ木の技術を高めた。現在は福島市の野尻緑産など加盟6業者の畑などで苗木が育つ。活動は東京五輪が開催される平成32年まで継続し、計2千本を全国の支援者の元に届ける計画だ。
 今月末には第1弾として富岡町民が入居している大玉村の災害公営住宅に植栽する。宮本皓一町長は「町に心を寄せる方々の近くで美しく咲き誇る姿を想像するだけで、心沸き立つ思いがする。桜を通した今後の交流にも期待したい」と歓迎する。
 渡辺卓治専務理事が東京電力福島第一原発事故で全町避難となった町内で桜を咲かせ続ける写真を目にし、「園芸に携わる自分たちにできることはないか」と組合員らに提案した。協議の末、町に寄せられる支援に感謝を伝えるとともに原発事故の風化防止につなげる「夜の森さくらプロジェクト」を発案した。
 渡辺専務理事が宮本町長に事業を説明し、26年6月に組合と町でプロジェクト協力の覚書を結んだ。

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夜の森地区の桜の枝から育てた苗木を手にする組合員
夜の森地区の桜の枝から育てた苗木を手にする組合員

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