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作付け前年比3割増 避難区域の28年産米

 東京電力福島第一原発事故で避難区域が設定された12市町村の平成28年産米の作付面積は現時点で前年比3割増の3600ヘクタール超となる見通しだ。福島民報社の調べで分かった。6市町村で前年を上回る見込みで、昨年9月に避難指示が解除された楢葉町では前年の4倍以上に拡大する。ただ、担い手の帰還など課題は山積しており、風評対策と合わせた早急な取り組みが求められる。

 福島民報社が18日、12市町村の担当者らに聞き取った。今年作付けの予定や目標の面積は【表】の通り。南相馬、楢葉、富岡、浪江、葛尾、飯舘の6市町村で前年よりも作付面積が広がる見通しだ。
 楢葉町は前年の4・7ヘクタールから20ヘクタールと大幅に増える見込み。葛尾村は今春の帰還開始を目標に掲げているため営農再開を目指す農家が増え、1・2ヘクタールから5倍の6ヘクタールとなる予定だ。
 南相馬市は目標面積のため前年実績と単純に比較はできないが前年実績を約千ヘクタール上回る1800ヘクタールと設定した。田村、川俣町山木屋、広野、大熊の4市町はほぼ横ばいか微減だった。川内村は作付け規模を集計中だが、前年の193ヘクタールを上回る見通し。双葉町は水田の大部分が「作付け制限区域」で作付けはゼロのままとなっている。


■価格低迷、風評対策が課題
 農林水産省が定めている避難区域での作付け制限などの対象区域は【図】の通り。「作付け制限」は2100ヘクタール、「農地保全・試験栽培」は500ヘクタールで、いずれも前年と同規模。「作付け再開準備」は4600ヘクタールで前年より500ヘクタール減り、「全量生産出荷管理」は500ヘクタールで300ヘクタール増えた。
 農水省は28年産米から楢葉町を作付け再開準備から出荷可能の全量生産出荷管理へ変更した。避難指示が解除されたことや町内の実証栽培で通年の基準値超えがなかったことなどを踏まえた。

 一方、原発事故発生後の県産米の価格は事故前の水準に回復していない。県によると、原発事故前の県産コシヒカリ(浜通り)の相対取引価格は全国平均と同水準だったが、27年産は昨年9月時点で60キロ当たり1万2093円。全国平均を2千円ほど下回った。
 県はコメの価格低迷は離農者の増加や担い手の帰還を鈍らせる可能性もあるとみる。「引き続き風評の払拭(ふっしょく)や営農再開支援に努める」(県水田畑作課)としている。

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