県内ニュース

主要

  • Check

防犯リーダー養成 成り済まし撃退法伝授 県老人クラブ連合会

 県老人クラブ連合会は平成28年度から、老人クラブの会員を高齢者の成り済まし詐欺被害を防ぐ「見守りサポーター」として養成する。初年度はいわき、二本松、須賀川3市の500人以上を対象に講座を開き、電話を使った詐欺の手口や被害を防ぐ方法を伝える。地域の防犯リーダーとして活動し、友人・知人に学んだ知識を周知してもらう。3市での成果を踏まえ、サポーターを順次、県内全域に広げる方針だ。


 県内の被害は犯行グループの拠点がある首都圏に近く、新幹線や高速道路で移動できる中通りと浜通りに集中している。こうした現状を踏まえ、いわき、二本松、須賀川の3市から見守りサポーターの養成を始める。
 7月に講座を開講する予定で、3市合わせて計286の老人クラブに対しそれぞれ2人以上、受講するよう求める。県、各市の消費生活センター職員が講師を務め、息子や孫をかたって電話をかけ「会社の金を使い込んだ」「不倫して慰謝料を請求された」などと、うその話で現金を要求する具体的な犯行の手口を教える。「息子や孫本人に確認する」「警察に通報する」など被害を防ぐ方法も指導する。
 サポーターは日常の生活や地域の会合などさまざまな機会を捉えて周囲の高齢者に被害に遭わないよう訴える。不審な電話があった際には警察に連絡するよう促す。「自分だけは決してだまされないと考えていた」という被害者もおり、誰もが現金を振り込んでしまう可能性があるという意識付けにも努める。
 警察や消費生活センターと連携して街頭啓発なども企画し、先頭に立って活動してもらう考えだ。
 県老人クラブ連合会には全県で1861の老人クラブが加盟し、参加会員数は約9万6600人に上る。これまでも各クラブは会員対象の防犯教室などを開くなど、犯罪から身を守るための啓発活動を展開してきた。鈴木定秋連合会長は「サポーターの活動が軌道に乗れば詐欺被害防止に効果を発揮する。高齢者にとって安全・安心な地域社会を目指す」と話している。


■「だまされたふり作戦」 高齢者世帯に協力要請 県警
 県警本部は高齢者を対象に成り済まし詐欺の被害防止対策に力を入れている。65歳以上の高齢者がいる世帯を1月から「なりすまし詐欺防止協力の家」に委嘱している。目標は約5千世帯で、詐欺を狙った不審電話を受けた際は「だまされたふり作戦」の捜査に協力してもらう。また、加入電話に接続して使う「成り済まし詐欺電話撃退装置」を1100台購入し、昨年11月から65歳以上の高齢者に無償で貸し出している。


■昨年被害 163件4億5801万円
 県警本部生活安全企画課によると、平成27年の県内の成り済まし詐欺被害件数は163件で被害額は4億5801万円だった。26年の111件、4億7079万円に比べ被害額は減ったが件数は増加した。被害者の年齢別では65歳以上の高齢者が63・8%に上り、40代と50代も増えている。地域別では中通り(110件)と浜通り(37件)で全体の9割を占めた。

カテゴリー:主要

防犯教室を受講する老人クラブ会員。7月から成り済まし詐欺被害を防ぐ「見守りサポーター」の養成が始まる
防犯教室を受講する老人クラブ会員。7月から成り済まし詐欺被害を防ぐ「見守りサポーター」の養成が始まる

主要

>>一覧