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古里帰還準備進む 来月役場機能村内へ

 東京電力福島第一原発事故で全村避難している葛尾村は22日で避難区域再編から丸3年を迎えた。村は今春の帰還開始を目標に掲げ、4月1日から全ての役場機能を村内に戻す。居住制限・避難指示解除準備両区域の詳細な解除時期は未定だが、村は4月にも避難指示解除に向けた住民説明会を開催する予定だ。

■営業再開へ意欲
 村商工会によると、全会員41事業所のうち30事業所が村内で業務の全てもしくは一部を再開する意欲を示している。しかし、環境省による被災家屋の解体作業は進んでおらず営業再開が遅れる可能性もある。
 三春町の貝山仮設住宅にある仮設店舗で営業している石井食堂店主の石井一夫さん(60)は、村内に新店舗を設ける予定。今秋ごろには完成する見込みだ。石井さんは「古里復興に向けて一日も早く村で営業を再開したい」と意欲を見せる。

■水稲栽培に光
 農業面では平成27年に水稲の実証栽培を村内で実施した。収穫したコメは放射性物質検査で全て食品衛生法の基準値を下回り、5年ぶりに村のコメが出荷された。今年は昨年の5倍に当たる6ヘクタールで水稲を栽培する予定だ。
 本格的な営農再開への光明が差す一方、村内の水田約130ヘクタールのうち約66ヘクタールは除染廃棄物の仮置き場のまま。中間貯蔵施設への搬出作業の見通しは立たず担い手の帰還を鈍らせるのではないか―と村関係者は懸念する。

■畜産農家支援
 村は畜産再開を支援するため帰還する畜産農家を対象に繁殖用子牛の購入費用の4分の3を上限50万円で補助する。田村市船引町に避難している松本敏美さん(65)は震災前、村内野川地区でコメや畜産などを営んでいた。昨年には水稲の実証栽培に参加した。避難指示解除後は村に戻る予定だが、「畜産は餌となる牧草の心配や風評の不安がある」と表情を曇らす。
 村は近く帰還時期を表明するとみられるが、商業施設の再開や基幹産業である農畜産業の再生など村復興を目指した模索は続く。

■プルトニウム輸送船が出航 茨城、5月米国到着
 日本から米国に返還される研究用プルトニウムや高濃縮ウランを積んだ英国の輸送船が22日、茨城県東海村の東海港を出航した。最終処分のため米南部サウスカロライナ州にある米エネルギー省のサバンナリバー核施設に運ばれる予定で、米国への到着は5月ごろの見通し。
 各国が保有する核物質がテロなどに悪用されるのを防ぐため、オバマ米政権が進める管理強化策の一環。2014年の核安全保障サミットで日米が返還に合意した。サバンナリバー核施設では各国のプルトニウムを受け入れているが、最終処分方法は明確に決まっていない。
 日米両政府は、核防護を理由に輸送ルートや到着時期を明らかにしていない。

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村内の水田に仮置きされた除染廃棄物。営農再開の支障になると不安視されている
村内の水田に仮置きされた除染廃棄物。営農再開の支障になると不安視されている

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