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福島復興、支援策探る 原子力学会が仙台で年会

 日本原子力学会の春の年会は26日、仙台市の東北大川内キャンパスで開幕した。初日は東京電力福島第一原発事故発生から5年を機に、学会として福島の復興をいかに支援するかを探るパネルディスカッションが開かれた。
 福島第一原発事故をめぐる同学会の事故調査委員会は平成25年に公表した調査報告書で、被災地の復興を「学会の責務」と位置付けた。専門家の派遣などさまざまな取り組みを展開してきたが、今なお県内の産業や生活の再建は道半ばであることを踏まえ、今後の方向性を検討しようと企画した。
 パネリストとして本県から有識者3人が招かれた。JAふくしま未来の菅野孝志組合長は県内農業の現状を説明しながら、「県産農産物が安く買われており、適正価格に戻すにはまだ時間がかかる」との認識を示した。
 相馬中央病院の越智小枝内科診療科長は原発事故による避難や医療崩壊などがもたらした健康被害は放射線被害よりもはるかに大きいとして、「減災・防災・復興計画は『人々の健康』を中心に立て直す必要がある」と指摘した。
 福島大うつくしまふくしま未来支援センターの開沼博特任研究員は、科学的データを基に原発事故を客観的に捉えることの重要性を強調しながら風評について、「経済的損失はある程度回復してきたが、一方でデマや偏見の側面が大きくなっている」との見方を示した。
 学会員のパネリストもこれまでの支援活動の成果などを報告。学会の上塚寛会長(日本原子力研究開発機構特別顧問)は「(原子力学会だけでなく)学術界全体と連携して福島の復興を進めたいと考えている」と述べ、出席した会員にもさらなる取り組みを呼び掛けた。春の年会は28日まで。

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福島第一原発事故から5年を機に福島の復興支援について考えを深めたシンポジウム
福島第一原発事故から5年を機に福島の復興支援について考えを深めたシンポジウム

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