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赤べこ400歳(4月21日)

 桜前線が会津にようやく到来した。会津若松市の鶴ケ城など桜の名所は今週末、大勢の観光客でにぎわいそうだ。会津の特産品や民芸品を扱うお土産店も受け入れ態勢が整った。その店内で目を引くのが「赤べこ」関連商品の充実ぶりだ。
 厄よけのお守りとしても重宝される民芸品「赤べこ」の起源には諸説あるが、発祥の地とされるのが柳津町の福満虚空蔵尊円蔵寺だ。寺を再建する際、大材を只見川から巌上に持ち上げる作業が難航した。困り果てていると、赤毛の牛の群れが現れた。力強い働きで、黒毛の牛を助け、見事に本堂を完成させたという。
 円蔵寺の本堂は1611年に会津地方を襲った大地震で倒壊した。僧舎なども大きな被害を受ける。6年後の17年、現在の巌上に初めて本堂が建てられた。これが伝説の起源とすれば、今年がちょうど400年に当たる。
 地域の信仰文化を再興した赤毛の牛は今、赤べこになって会津地方の観光復興を引っ張る。キャラクター化された「あかべぇ」もかわいらしい表情で観光客を魅了する。会津のために頑張り続ける真っ赤な牛に感謝したい。「赤べこさん、400歳おめでとう」。ちょっと赤面したか。

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