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29年産米 作付け4130ヘクタール 避難区域12市町村

 東京電力福島第一原発事故で避難区域が設定された12市町村の平成29年産米の作付面積は、前年比358ヘクタール(10%)増の4130ヘクタールとなる見通しとなった。福島民報社の調べで分かった。12市町村で作付けや出荷が可能な約1万900ヘクタールのうち4割弱で再開する見込みだ。一方、意欲があっても営農再開や規模拡大をためらう農家は多く、国や県の支援の一層の充実が求められる。

 福島民報社が12市町村の担当者から聞き取った29年産米の作付予定面積は【表】の通り。南相馬、川俣、楢葉、富岡、浪江、葛尾、飯舘の7市町村で前年よりも広がる見通しだ。
 南相馬市は前年より337ヘクタール(19%)増加し、12市町村で最大の2100ヘクタールとなる見込み。市は再就農を果たした農家が栽培規模を拡大するケースが多いとみている。27年9月に避難指示が解除された楢葉町も住民の帰還に伴い営農面積が拡大し、12ヘクタール(60%)増の32ヘクタールとなる予定だ。
 広野町は増減なしの161ヘクタールだが、28年までに原発事故前の約8割に回復している。田村市は離農で休耕田が増えた影響で7ヘクタール減の1614ヘクタールとなる見通し。町の大部分が帰還困難区域となっている大熊町は0・1ヘクタール、双葉町はゼロとなっている。
 農林水産省は避難指示の解除状況などを踏まえ、12市町村の区域ごとに作付けや出荷ができる地域を定めている。29年産の地域条件は【地図】の通り。作付けができない「作付制限」、市町村の管理で試験栽培が可能な「農地保全・試験栽培」、管理計画を策定した上で実証栽培ができる「作付再開準備」の3区域の総面積は4100ヘクタールで、前年より3100ヘクタール減少した。
 市町村別では、28年度に避難指示が解除された南相馬、川内、葛尾、飯舘の4市村の旧避難指示解除準備区域と旧居住制限両区域は「作付再開準備」から条件付きで出荷可能な「全量生産出荷管理」に、今年4月1日に解除された富岡町の居住制限区域は「農地保全・試験栽培」から「作付再開準備」に条件が緩和された。
 農水省によると、22年の12市町村の作付可能面積は約1万5000ヘクタール。作付けや出荷が制限される3区域の総面積を差し引くと、約1万900ヘクタールで営農が可能となったことになる。

■県、営農再開へ支援 作付面積増加率鈍る
 12市町村の作付面積は27年産から28年産にかけて1031ヘクタール(38%)増加しており、28年産から29年産にかけては増加率が鈍った。県は震災と原発事故から6年余りが過ぎ、営農再開に頭打ちの兆候が出始めたとみている。
 ただ、再開後の収入面や後継者不足などを懸念して再就農に踏み出せない農家が多いとみて、県は国の財源を活用し支援を一層充実させる。営農を再開する農家や法人に農業用機械や設備購入費の4分の3まで補助する事業の利用を促すとともに、12市町村で生産された農産物の首都圏などでのセールスを通じて販路拡大を図る。

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