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専門家会議新設へ 県民甲状腺検査

 県と環境省は平成29年度、東京電力福島第一原発事故に伴う県民健康調査の甲状腺検査の結果を基に、事故と甲状腺がんの因果関係を調べる専門家会議を設置する方針を固めた。国内外の医師や研究者らが参加する見通しだ。検査では145人ががんと確定した。県民健康調査検討委員会は「放射線の影響は考えにくい」としており、新たな会議はより幅広い見地から詳細に分析を進める。
 専門家会議の枠組みは今後詰めるが、放射線による健康影響、甲状腺の病気、がんなどについて専門的な知見を持つ有識者を委員とする方向だ。人選に当たっては国内の関連する学会や、放射線防護や医療・健康を専門にする国際機関から推薦を受ける。複数回にわたり会合を開き、甲状腺検査の結果や被ばく線量などを分析した上で報告書でまとめる。
 福島医大や県医師会、国内の大学などの関係者でつくる県民健康調査検討委員会は昨年、23年度から25年度にかけて行った甲状腺検査(1巡目)の結果について中間取りまとめをした。県内では、チェルノブイリ原発事故で多発した低年齢層の甲状腺がんの発症がほとんど確認されておらず、「現時点で放射線の影響は考えにくい」などとする見解を示した。
 ただ、県や福島医大には甲状腺がんに対する不安の声が県民から寄せられている。このため、検討委は「県民への説明が足りていない。検討委とは別の立場から、さらに検証してもらう必要がある」として県に国際的、専門的な会合での議論を提案していた。
 県は6月5日に開く県民健康調査検討委で専門家会議設置の方針を説明する。

■3巡目検査中

 県民健康調査の甲状腺検査の流れと結果は【図】の通り。1巡目(平成23~25年度)は101人、2巡目(26~27年度)は44人が甲状腺がんと確定した。
 1巡目は原発事故当時18歳以下だった約37万人、2巡目は原発事故後1年間に生まれた子どもを加えた約38万人を対象に調べた。超音波を使ってしこりの大きさなどを調べ、程度の軽い方から「A1」「A2」「B」「C」と判定する。「B」「C」と判定されれば、2次検査で血液や細胞などを詳しく調べる。
 3巡目(28~29年度)は今後、5年に1度の検査となる20歳以上をこれまでの対象者から除いた約33万人に対して行っている。

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