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27町村議会「関心」「課題」 議員なり手不足懸念

 東京電力福島第一原発事故による避難自治体や過疎中山間地域を中心とした県内の27町村議会が、議会に代わり有権者が直接審議する「町村総会」に「関心がある」、「将来的な課題」と捉えていることが福島民報社の調査で分かった。県内の全46町村議会に対する割合は58・7%に上り、人口減や高齢化による地方議員のなり手不足を背景に定数割れや議会存続への懸念が浮き彫りとなった。
 地方自治法で町村総会を設置できるのは町や村に限られる。このため、全46町村議会の担当者から回答を得た。町村総会に「関心がある」としたのは6町村議会、「将来的な課題」としたのは21町村議会で【下記】の通り。この他、「関心がない」は6町議会、「わからない」は13町村議会、「すでに検討している」はゼロだった。
 原発事故に伴う避難区域が設定された10町村のうち、双葉郡8町村では6町村議会が「関心がある」、「将来的な課題」とした。理由について浪江町議会は「原発事故で町民が減っているため」とし、大熊町議会は「帰町する若い住民が少なければ議員のなり手不足で議会の維持が困難になる」と懸念を示した。
 原発事故後の選挙結果に立候補者の少なさが現れている。双葉郡のうち楢葉、富岡、双葉、葛尾の4町村議選で無投票となった。7月の楢葉町議選では1956(昭和31)年の町制施行以来初めて定数割れとなった。富岡町議会は「住民減少など情勢に適応する」として定数削減の検討に入った。
 過疎化や少子高齢化が進む中山間地域でも状況は同様だ。高齢化率が高い傾向にある会津地方15町村のうち12町村が町村総会に「関心がある」や「将来的な課題」と回答した。西会津町議会は2040年の推計人口が2010年に比べ半減するとの予測を踏まえ「将来的に立候補者がいないという事態になれば、総会の設置を含め議会の在り方を検討する必要が出てくる」とみている。
 議員のなり手不足の要因については、議員報酬の少なさや議会に対する住民の関心の低さなどが指摘された。小野町議会は「報酬を含め議会改革が必要」、泉崎村議会は「議員に対する関心が若年層世代で希薄」とした。桑折町議会は「議員報酬や兼職兼業などの問題を先に解決すべき」と総会の運用ルール整備を求めた。
 町村総会を巡っては、高知県大川村が今年6月、総会の設置を検討すると表明したのを受け、全国で議論が起きている。ただ、「有権者の意見を集約しにくい。現行の議会制度が良い」(三島町議会)、「有権者の半数以上の出席が必要だが、総会の定足数を満たせるのか」(広野町議会)などと否定的な見方もあり、県内の町村議会では現時点で総会設置に向けた動きはない。

▼町村総会に「関心がある」と回答した6町村議会=大玉、檜枝岐、金山、玉川、小野、葛尾

▼町村総会は「将来的な課題」と回答した21町村議会=鏡石、天栄、下郷、只見、南会津、北塩原、西会津、猪苗代、湯川、柳津、三島、昭和、泉崎、中島、鮫川、古殿、楢葉、富岡、川内、大熊、浪江

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