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東電の姿勢強く批判 規制委員長代理公表遅れ「深刻」 サブドレン水位低下

 東京電力福島第一原発4号機近くの地下水をくみ上げる井戸「サブドレン」の水位が一時低下し、東電の公表が遅れた問題について、原子力規制委員会の更田豊志委員長代理は30日の廃炉作業に関する検討会で、「東電は起きたことを小さく伝えようとしている。非常に深刻だ」と東電の姿勢を痛烈に批判した。

 更田委員長代理は「東電は『一般の人に説明しても分からない』という思い上がりがある。正しく社会に発信することができていない」と情報発信の在り方に関して改善を求めた。規制委への通報が発生から約19時間後になった点についても「廃炉作業に対する規制の在り方を考えないといけない」と厳しい口調で迫った。
 外部専門家として出席した蜂須賀礼子大熊町商工会長は「公表が遅れることで東電に対する地元の信頼は薄れる」と指摘した。
 東電は公表の遅れについて、現場担当者が水位計の故障と誤って判断したためと説明。水位低下で原子炉建屋内の高濃度汚染水が外部に漏れ出す恐れがあり、規制委に通報する必要があったにもかかわらず、「(通報は必要ないという)自身の経験に基づいた判断を正当化した」などとして通報は翌日になった。
 水位低下は2日に発生した。東電は現場近くで行っていた新たな井戸の掘削工事が原因となった可能性が高いとみている。

■再発防止策県に回答 東電
 東京電力は30日、福島第一原発4号機近くの地下水くみ上げ井戸「サブドレン」の水位が一時低下し公表が遅れた問題で、再発防止策を盛り込んだ回答書を県に提出した。
 東電は、今後は掘削する井戸に事前に水を張り、他からの流入を防ぐとした。また当初、水位低下は水位計の故障によるものと判断した点について、機器の不具合を考慮せず速やかな現場確認と情報収集を徹底する方針を示した。
 県は4日、東電に対し原因究明と再発防止を講じるよう申し入れていた。

■汚染水対策示さず 規制委会合で東電会長ら
 原子力規制委員会から原発の安全確保に関する説明を求められていた東京電力の川村隆会長と小早川智明社長は30日、原子力規制委定例会合で、原子力事業に対する基本姿勢を伝えた。川村会長、小早川社長は福島第一原発で増え続ける汚染水の処分方法などに関する具体的な対応方針を示さなかった。
 規制委側は「経営トップでしか突破できない問題がある」と指摘し、汚染水問題を巡り海洋放出に反対する漁業者らに向き合うよう求めた。だが、小早川社長らは「復興のマイナスにならないことが第一」「経営資源の配分がトップの仕事」と答え、具体的な説明を避けた。規制委側から汚染水問題などに関するさらなる追及はなかった。
 面談は大詰めを迎えている東電柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の審査の一環。規制委は審査の合否判断をする前に7月、川村会長、小早川社長から異例の意見聴取を実施した。田中俊一委員長は「福島の事故処理を主体的にできない事業者に再稼働は認めない」とし、汚染水の処分などについて明確な姿勢を示すよう迫った。しかし、東電側が即答できなかったため、文書で25日に回答を受けたが、汚染水問題などに関する具体策は盛り込まれていなかった。

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原発の安全確保に対する考えを説明する川村会長(右)と小早川社長
原発の安全確保に対する考えを説明する川村会長(右)と小早川社長

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