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浪江の復興拠点 3地区、来春から整備

 浪江町は12日、東京電力福島第一原発事故に伴う帰還困難区域の特定復興再生拠点を室原、大堀、津島の3カ所に整備する計画骨子案を町議会全員協議会で初めて示した。町の帰還困難区域の3%程度に当たる約500ヘクタールが対象で、2018(平成30)年4月からインフラ整備を進め、3拠点について2023年4月の避難指示解除を目指す。早ければ10月末に計画を国に申請する。帰還困難区域の整備方針が示されたことで、双葉郡の中核を担う町全体の復興の動きが加速する。
 浪江町は帰還困難区域を除いて避難区域が解除されている。町の面積の約8割に当たる約1万8千ヘクタールが帰還困難区域で、このうち特定復興再生拠点とする場所は【図】の通り。震災前からの地域のつながりを考慮し、合併前の旧町村単位にそれぞれ1カ所ずつ整備する。整備する具体的な場所については、室原は家老地区を除いた地区、大堀は末森地区、津島は津島支所周辺とし、山林は対象外とした。解除までに放射線量が毎時1マイクロシーベルトを下回る見込みであることなどを条件とした。
 室原には常磐自動車道浪江インターチェンジ(IC)周辺に高速バス停留所をはじめ、ヘリポートなどを備えた防災拠点を整備する。大堀では畜産や園芸など新たな営農のモデル事業を展開する。津島では「つしま活性化センター」や診療所などを復旧させ、交流の拠点とする。いずれの地区も除染を進めた上で道路や水道、浄化槽、井戸などの生活インフラを整える。農地、公民館、消防屯所なども整備し、住民が帰還できる環境をつくる。
 さらに、各拠点と町中心部、周辺自治体などをつなぐ114号国道などの基幹道路も拠点整備に合わせて避難区域を解除し、通常通行を可能にする。
 住民と協議して拠点ごとに詳細な範囲などを定めた計画案を作り、県の同意を得た上で国に整備計画を申請する。住民の意見や要望を計画にどこまで反映できるかが課題となる。馬場有町長は「(拠点整備が順調に進めば)避難指示解除時期の前倒しもあり得る。特定復興再生拠点を核に復興を進めたい」と述べた。

■帰還困難区域全体2035年春の解除目標
 全員協議会では、特定復興再生拠点の整備計画を含む帰還困難区域全体の復興再生計画の骨子案も示された。
 骨子案では、特定復興再生拠点を中心に整備範囲を段階的に広げ、2035年春までに宅地や農地など生活圏全ての避難指示解除を目標としている。このうち大堀相馬焼の窯元など文化的価値の高い地点は陶芸関連施設の除染や保全を進める。

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