あぶくま抄・論説

あぶくま抄

  • Check

街の顔(9月14日)

 JR福島駅前の中合福島店一番館で12日まで催された「ふくしまの物産展」はスイーツや海産物、地酒が並び、買い物客でにぎわった。その一番館の隣の二番館は8月末で閉館した。人の往来が消えた空きビルには、なんとも寂しい雰囲気が漂う。
 中心市街地の歴史は商業施設の閉店と再開発の歴史だ。福島市では2005(平成17)年に閉店した旧さくら野百貨店の建物が5年後に物販や飲食、映画館、公共機能を併せ持った複合施設として再オープンした。現在は若者から高齢者まで幅広い年齢層が集い、活気にあふれる。
 旧さくら野百貨店の再開発は市の第3セクターが土地・建物を取得して生涯学習施設を整備し、地元企業が商業施設のキーテナントに入った。官民がタッグを組み、老若男女が利用できる施設にしたことが成功につながった。
 「街の顔」である駅前に空きビルが長期間放置されるのは避けたい。郊外への大型店進出やネット通販の普及など商業環境の変化を考えれば、旧二番館の再開発は商業施設以外の選択肢もある。地権者や企業、行政、経済団体が連携し知恵を絞れば、にぎわい復活に向けた新たなアイデアが生まれるはずだ。

カテゴリー:あぶくま抄

あぶくま抄

>>一覧