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チンチン電車 元気発信(9月25日)

 路面電車は合図の音からチンチン電車の愛称で親しまれている。かつて福島と伊達地方を結ぶ路線があり、養蚕業などや住民の足を支えてきた。路線は1971(昭和46)年に廃線となる。風雨にさらされていた一両のチンチン電車が一昨年春に復元された。
 保原ロータリークラブが創立50周年記念事業で、多くの協力を得ながら、復興のシンボルとして再び命を吹き込んだ。保原中央交流館の駐車場東側に置かれ、自由に見ることができる。クラブは「電車のことをもっと知ってもらい、地域に元気を発信しよう」と電車を活用した取り組みをしている。
 夜間のライトアップ、毎月第1日曜日の車両の内部公開など。昨年秋には周辺で大規模な文化祭を開催した。今後も電車と市民が関わり合うことを、あれこれ考えているという。クラブの取り組みはそろり、そろり、手探りのスタートだ。
 でも成果を急がず着実に進むのがいい。電車の傍らの解説板に時速40キロとある。秒速にしてみると一一・一一…メートル。「一歩一歩しっかりお願いね」との電車からのメッセージなのだろう。「一」が無限に並んだ。今、伊達の元気のけん引役として動きだしている。

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