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ラジカセ(9月28日)

 音楽を聴くために「ラジカセ」の人気が再燃している。今はスマホにイヤホンをつないで聴くのが普通だが、アナログな音色を新鮮に感じる若者と、もう一度ラジカセで聴きたいと願う中高年世代がブームを支える。
 福島市内の家電量販店を巡ると、さまざまなラジカセが並ぶ。大手メーカーは久しぶりに新製品を送り出した。夏の浜辺にぴったりな歌声だったTUBEは6月、CDのほかにカセットテープでもミニアルバムを発売した。山下達郎さんも3種類の作品集をセットにしてテープで限定販売する。
 昔はレコードやラジオの音源を録音するのに、ラジカセのスイッチを緊張しながら押したものだ。お気に入りの曲を録音したオリジナルテープは、宝物みたいなものだった。大きなラジカセを勉強机に置いて、テープが伸びるほどに楽しんだ。今のラジカセは以前の武骨な形と違って、小さくて丸みを帯びたデザインだ。若者にとって、それが逆に斬新でファッションの一つになっている。
 中高年の家庭には古いテープが眠っているだろう。流行の波に乗り、新品のラジカセを買って聴いてみようか。懐かしい曲とともに、あの頃の思い出がよみがえる。

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