あぶくま抄・論説

論説

  • Check

【首都圏で古里PR】「アンテナ居酒屋」の魅力(10月2日)

 全国新酒鑑評会での金賞受賞数5年連続日本一に輝いた日本酒を中心に、本県産の味を紹介するイベントが首都圏で活発に展開されている。各会場では来場者にしっかり本県の魅力を紹介しているものの、一時的な盛り上がりにとどまるなどの課題も残る。継続してPRしていく仕組みづくりが必要だ。
 首都圏には、本県をはじめ、多くの都道府県がそれぞれの魅力を紹介するアンテナショップを置いている。最近では、産品を販売するだけでなく、レストランや居酒屋を併設して、いつでも本場の味を満喫できる空間を提供しているところも増え、人気を集めている。
 品川駅近くにある秋田県産品ショップ「あきた美彩館」にはダイニングスペースがある。きりたんぽ鍋や稲庭うどん、いぶりがっこ、はたはたなど、秋田名物をゆっくり食べることができる。地酒も用意され、まるで秋田の居酒屋にいるような気分になれる。ランチをはじめ、夜も仕事帰りのサラリーマンらでにぎわっている。
 富山県の首都圏情報発信拠点「日本橋とやま館」は地酒や日本海の新鮮な魚料理が食べられるレストランを併設、予約しないと入れないほどの人気だ。物産コーナーの隣には日本酒バーもあり、気軽に地酒を飲み比べることもできる。洗練された落ち着いた雰囲気の中で、富山の味を満喫できる-と好評だ。
 銀座にある「おいしい山形プラザ」は物産館2階にレストランを設置、山形産の野菜などを使ったイタリア料理を提供している。瀬戸内海に面する香川県と愛媛県は新橋駅近くに共同で「せとうち旬彩館」を運営し、レストランは昼も夜も連日活況だ。
 本県のアンテナショップ「日本橋ふくしま館・MIDETTE(ミデッテ)」は開館3年半。日本酒や菓子、加工品や民芸品などを販売、品ぞろえは他県のアンテナショップに負けていない。地酒の飲み比べが楽しめるほか、喜多方ラーメンや天栄村のそばなどを期間限定で食べられる企画も人気だ。ただ、ゆっくりと落ち着いて飲食できる雰囲気ではない。
 東京電力福島第一原発事故による風評は今も根強い。県はイベント開催や首都圏で福島の食材を出す飲食店のガイドブック作成などに取り組んでいるが、より多くの人に福島ファンになってもらうことが重要だ。関連団体や民間との連携を含め、「ふくしまのおいしさ」をさらにPRしていくために工夫を凝らしていきたい。(真田裕久)

カテゴリー:論説

論説

>>一覧