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伝統守る「あばれ山車」(10月7日)

 400年以上の伝統を誇る「針道のあばれ山車」。あす8日、二本松市針道の目抜き通りで七つの若連の山車が激しくぶつかり合う。それぞれ個性的な張り子の大型人形を載せた山車が出番を待つ。
 高さ3メートルにも及ぶ人形は毎年新たに作られる。作業は8月のお盆明けに始まる。若連ごとに連日集まり、夜遅くまで制作に取り組む。骨組みを木でこしらえ、細い竹で周囲を覆って形をつくる。その上から厚紙や発泡スチロール、綿で形を整えていく。やり方はそれぞれ微妙に異なるが、受け継がれてきた技術と根気がいる作業だ。
 若連の対象は多くが高校1年生から30代まで。近年は少子化の影響もあって会員不足が目立ち、年齢の上限を延ばす所が多い。会員数が1桁になってしまった若連もあるが、OBが協力して伝統を守り続けている。張り子人形作りは1カ月半にわたり続く。家族の理解も必要だ。犠牲を払う分、団結も強まる。
 情熱を注ぎ込んで完成させた山車同士が豪快な音をたて激突する迫力を一度体験すると、感動して制作の苦労も一気に吹き飛んでしまう。沿道の見物客を興奮させるあばれ山車には、各若連メンバーの熱い思いが込められている。

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