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河東一周駅伝(11月18日)

 日橋村と堂島村が合併し、ちょうど60年前に河東村(現会津若松市河東町)が誕生した。以前から隣接する2村は強い対抗意識を抱いていた。合併で村境が消えても、何かあるごとに火花を散らした。住民の心の距離を縮めなくては地域の発展はない。村関係者は悩んだ。
 解決策として浮上したのが村内一周駅伝大会だった。10区間33・0キロのコースで各集落を結ぶ。合併翌年の1958(昭和33)年11月に最初の号砲が鳴った。集落ごとに編成したチームが真っ向勝負に挑んだ。選手らは地域の名誉を懸け、疾走した。
 第60回記念大会が先日開かれた。交通事情などでコースは現在、21・5キロに短縮されたが、今年も小学生から60代までが沿道の声援を受け、10区間で力走した。全16チームが完走するとゴールは敵味方に関係なく、大きな拍手に包まれた。
 河東村は町となり、会津若松市へ編入された。住民の融和を目指した大会は還暦を迎え、心を一つにした住民に古里「河東」の尊さを教える。スポーツの力は大きい。今年も駅伝シーズンを迎えた。ふくしま駅伝は明日、県内を南北に駆け抜ける。タスキは地域の絆を未来へつなぐ。

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