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知財の保護・活用支援 県、中小企業向けに新事業

 県は県内中小企業の知的財産(知財)の保護と活用に向けた支援に乗り出す。新製品・新技術の特許取得で課題となる類似技術の有無を調べる。開発に取り組む事業所には知財の専門家を派遣して事業化を後押しする。今年度はモデル的に20社程度を募り、来年度から本格化させる。日本弁理士会によると、県が知財の保護・活用に直接関与するのは極めてまれだという。
 県が取り組むのは「先行技術調査」と「戦略的特許活用」の2つの支援事業で、概要は【図】の通り。
 「先行技術調査」は、県の委託を受けた創成国際特許事務所(東京都)が実施する。中小企業が新しい製品や技術の開発に着手する際など、知財保護に精通している弁理士が類似技術がないか事前に調査するほか、市場での需要について最新情報を提供する。
 「戦略的特許活用」は山本特許法律事務所(大阪府)が担当する。対象となる企業に弁理士を直接派遣し、新技術・製品の着手段階から特許や商標の出願までサポートする。
 両事業とも開発の初期段階から弁理士が関わるため、企業は他社から特許侵害されないための対策などについてアドバイスを受けられる。両事業の利用は原則無料だが、先行技術調査は1件当たり50万円まで補助する。県は既に公募を開始しており、12月15日まで受け付けている。いずれも10社程度とするが、来年度以降は支援対象の企業をさらに増やす方針だ。県は知財活用により業況拡大を目指す多くの企業に支援事業を活用してもらいたい考えだ。
 両事業に関する問い合わせと申し込みは県産業創出課 電話024(521)7283へ。
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 創成国際特許事務所会長で元日本弁理士会長の佐藤辰彦氏(福島市出身、福島高専卒)は福島民報社が主催する「ふくしま経済・産業・ものづくり賞(ふくしま産業賞)」の選考委員を務めている。

■県「産業伸展につなげる」

 県産業創出課によると、県内の中小企業は部品の加工や製造など大手企業の下請けに入っている事業所が多い傾向にある。自社技術の開発、開発した技術を生かした製品製造が課題となっている。
 知財を活用して業況拡大を目指す中小企業の育成も課題となっている。県内の2014(平成26)年の特許出願件数は273件で、全国33位にとどまっている。
 同課は「中小企業経営者の意識を一層高め、『メード・イン福島』の技術を生かし、事業伸展、業種拡大につなげたい」としている。

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