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サンマ3年連続不漁 小名浜港水揚げ量

 いわき市の小名浜港では、今季の大型船の棒受け網漁で漁獲したサンマの水揚げがほぼ終了し、3年連続で不漁となっている。東日本大震災前には多いときには8000トン近い水揚げもあったが、今季の水揚げ量は現時点で約1730トン。今月には地元の老舗サンマ仲買業者が不漁の影響で破産申請しており、漁業者や漁協職員は「県内漁業のさらなる衰退につながりかねない」と危惧している。
 小名浜機船底曳網漁協が集計した小名浜港へのサンマ水揚げ量は【グラフ】の通りで、3年連続で1000トン台の水揚げにとどまっている。
 同漁協職員は不漁の要因として「海水温の上昇でサンマの産卵場所が変わり、国内船の漁場へのサンマ来遊量が減ったのではないか」と話す。漁業者からは外国船による乱獲を問題視する声も上がっている。
 不漁のあおりで、今月上旬にサンマの買い付けと販売を手掛けていた小名浜の仲買業者「ト印商店」が地裁いわき支部に破産を申請した。同漁協によると、小名浜港でサンマを買う仲買業者は小規模の魚店などを除いて約10社あるが、9月から10月にかけて同港に揚がったサンマの半数ほどをト印商店が買っていたという。
 同漁協職員は「買い受ける業者がいなければ水揚げがますます減りかねない」と懸念する。サンマ漁船の第31漁福丸の船主・本蔵商店(同市中之作)の吉田雄2社長(44)も「近くの漁場で漁獲しても買い人がいなければ他県の港に行くしかない。燃料代もかかり経営が圧迫される」と不安を口にする。
 不漁は水産加工業者などにも深刻な影響を及ぼしている。サンマ料理のブランド化を目指した商品開発と販売に取り組む上野台豊商店(同市小名浜)の上野台優社長(42)は「今年は仕入れができない日があり、ぎりぎりで年間の加工原料を確保した。来年以降も不漁が続き、原料確保ができなくなるのではと心配だ」と胸の内を語り、来シーズンへの豊漁を期待した。

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今季の漁を終え、小名浜港に戻ったサンマ漁船
今季の漁を終え、小名浜港に戻ったサンマ漁船

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