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鳥居をくぐれば…(12月29日)

 鳥居をくぐると背筋がピンと伸びる。神様の居場所に足を踏み入れたからなのだろう。2本の柱と2本の横木を組み合わせたシンプルな造形だが、微妙な反りや傾きに日本的な美しさと神々しさが宿る。
 須賀川市で今月、2つの神社に新たな鳥居が誕生した。神炊館[おたきや]神社では東日本大震災で倒壊した北門鳥居が再建された。以前より一回り大きくなり、6年ぶりに威厳ある姿で参拝者を迎えている。鎌足神社では、隣接する企業が創業100周年を記念して北参道に鳥居を寄進した。傷んでいた石段も整備し、参拝しやすくなった。
 鳥居の起源は定かでない。神社本庁のサイトには「天照大御神[あまてらすおおみかみ]が天の岩屋にお隠れになった際、八百万[やおよろず]の神々が鶏を鳴かせ、この時に鶏が止まった木」との説が紹介されている。外国からの渡来説もあるようだ。いずれにしても今や日本人の心にすっかり溶け込んだ原風景だ。
 各地の神社では初詣の準備が秒読み段階に入っている。新年の到来とともに、国内で、世界で、どんな時代の扉が開くのだろうか。朝鮮半島ではまだまだきな臭い動きが続きそうだ。待つのは神の導きか怒りか。まずは鳥居をくぐり、心清らかに新年を祝おう。

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