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ライブカメラ(1月14日)

 雪の多い地域へ車で出掛けるとき、ライブカメラが便利だ。固定カメラの映像を即時にインターネットで配信するサービスだ。ウェブサイトを開けば、各地の天気や道路の状況、混み具合などを手軽に確認できる。
 福島市の知人から別の使い方を聞いた。外出する予定がなくとも毎日のようにパソコンを立ち上げ、会津地方の同じ場所の映像を見る。映った道路の近くには高齢の両親が住む実家がある。画面に映る雪の量を確かめ、週末に除雪のために帰省するかどうかの目安にするのだという。今冬は雪が積もるのが早かった。役立つ場面は多いはずだ。
 20数年前、県内から米国に嫁いだ女性がいる。なかなか里帰りできないでいたが、古里の公園を映していたライブカメラ映像を使うことを思いついた。ある年の元旦、両親と兄弟に公園まで足を運んでもらい、画面の中で手を振る家族と携帯電話で年始のあいさつをした。お互い涙声だったという。テレビ電話の普及より以前のことだ。
 変わり映えのしない映像を流し続ける印象の強いライブカメラだが、時には家族や友人との絆を確かめるためにも使われる。見る人次第で人間くさい道具にもなる。

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