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潮目(3月17日)

 いわき市沖合は親潮と黒潮がぶつかる潮目の海だ。魚の餌となるプランクトンが多く生息する。豊かな海の恵みは「常磐もの」として市場で高い評価を受けてきた。
 陸地に目を向けると、いわきは多くの潮目に直面しながら発展を遂げてきた。石炭から石油に移行するエネルギー革命の中、炭鉱の街は観光や重化学工業を発展させて生まれ変わった。14市町村の合併からは多様な文化を認め合う気持ちと、海や山など自然の魅力を引き出した。今、いわきは震災と原発事故、そしておととしの市制施行50周年という潮目の真っただ中にある。
 JRいわき駅前や大型商業施設など街中に度々「こたつ」が出現している。将来のまちづくりに向けて市民の「対話の潮目」を設け、一層の豊かさを生み出そうという試みだ。市内の文化的活動の担い手らが企画した。お茶の間感が受け、人だかりができる。地域の自慢、郷土料理などの膝詰めの会話が、いわきの未来を映し出す。
 こたつを見掛けたら耳を傾け、議論に参加してみよう。市民が古里を見つめ直し、将来を考える。こたつからどんな潮流が生まれるか。こたつは、きょうJRいわき駅近くのいわきPITに現れる。

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