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地域の歴史伝える碑(4月17日)

 二本松市岩代地域の小浜城跡に戦国武将、伊達政宗が植えたと伝わる松があった。住民に親しまれた巨木だったが、松くい虫の被害で昭和末期に伐採された。近くに「伊達政宗公手植の松」と記した碑がたたずむ。
 政宗は1年ほど小浜城を拠点に、地元の武将らと激しい戦いを繰り広げた。約30年前のNHK大河ドラマ「独眼竜政宗」でも群雄相まみえる姿が登場する。小浜には政宗ら戦国武将にまつわる碑や古戦場跡が数多く残る。
 地域の歴史を次世代につなぐ活動に取り組む「岩代小浜の歴史と文化を護[まも]る会」は3月、27カ所の碑などを紹介するパンフレットを作った。それぞれの場所と写真、説明文を記している。雑草に埋もれた碑は周囲の草を刈って整備した。
 会員は13年前の二本松市などとの合併で「岩代町」の名前が消えて以来、地域の歴史に対する住民の思い入れが薄くなってきたように感じている。「小浜は古くは奥州管領[かんれい]が居城した由緒ある土地。先人の歩みを次世代に伝えていきたい」と口をそろえる。パンフレットを手に地域を巡り、身近な歴史をたどる。何げなく前を通っていた碑も由来を知ると、古里への愛着が一層膨らむ。

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