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相双に運動モデル校 今年度県教委、児童向け指針活用

 県教委は2018(平成30)年度、東京電力福島第一原発事故の影響で低下している子どもの体力を向上させる運動指導に乗り出す。県教委が全国に先駆けて策定した小学生向けの運動指針を活用するモデル校として相双地区から1、2校を指定する方針。指針に沿った活動を検証しながら効果的な指導法を確立し、全県に波及させる。
 県教委が策定した「ふくしまっ子児童期運動指針」の取りまとめに携わった東京女子体育大体育学部の末永祐介講師(郡山市出身)がモデル校での指導を担う。今秋ごろから同大の学生とともに定期的にモデル校に赴き、休み時間を使った長縄跳びやサッカーのPK合戦、歯磨きで座っている間に足を上げて腹筋を鍛える運動などを児童と触れ合いながら実践する。校庭には遊びやスポーツで使えるラインを引くなどの環境を整え、児童が学校生活の中で楽しみながら1日60分以上の運動時間を確保できるようにする。
 指針に沿った2018年度の活動のデータを蓄積・分析し、運動効果を高める。県教委は各地区ごとに体育担当教員を集めた研修会などを開催し、検証結果を踏まえた効果的な指導法を全県に普及させる方針だ。
 2017年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査(全国体力テスト)で、全国と県内の児童の握力や反復横跳びなど8種目の結果をポイント化した合計体力点は【表】の通り。相双・いわき地区の小学5年の男女は県内6地区で最も低かった。県教育庁健康教育課は「原発事故による屋外活動の制限や屋外遊びへの抵抗感が原因の一つ」とみている。特に相双地区で優先的に子どもの体力を底上げする必要があると判断した。

■昨年度全国体力テスト 県平均、震災前上回る

 小学5年生と中学2年生全員を対象にした2017年度の全国体力テストにおける県平均の体力合計点は、男女全てで震災前の2009年度の結果を上回ったが、小学5年女子を除き全国平均を下回った。
 小学5年男女の体力合計点の推移は【グラフ】の通り。震災後にいったん落ち込んだ数値は右肩上がりの傾向にある。女子は震災前に全国平均より高い水準にあり、県教委が子どもの体力向上に力を入れ始めた2015年度以降は全国平均を上回っている。ただ、男子は依然として全国平均を下回ったままとなっている。
 県教委は2015年度から「ふくしまっ子体力向上総合プロジェクト」を展開し、県内各地の小学校に体育専門アドバイザーを派遣して児童の運動感覚を養うとともに、専用の手帳を使って自らの運動記録を児童に管理させるなどの指導の効果があるとみている。
 2018年度は今回策定した小学生向けの運動指針の効果的な実践に取り組む。体育専門アドバイザーを2017年度より1人増員するなどし、全国体力テストで小学5年と中学2年の男女全てで全国平均を上回りたい考えだ。

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