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五輪見据え着実に成長 バドミントン桃田賢斗選手(富岡高出身)

 「今は一つずつ目の前の試合、プレーに集中している。その先にきっと東京五輪がつながっている」。バドミントンの日本代表に復帰し、国際大会などで活躍している桃田賢斗選手(23)=NTT東日本、富岡高出身=は1日、東京都調布市のNTT中央研修センタ体育館で福島民報社などの取材に応じ、練習を公開した。7月で2020年東京五輪まで残り2年。どん底からはい上がった日本のエースは前を見据え、着実に歩みを重ねる。

■挫折乗り越え自信 代表にも復帰「結果出し元気届ける」

 2016(平成28)年4月に違法賭博問題が発覚した。日本バドミントン協会から無期限の試合出場停止処分を受け、リオデジャネイロ五輪に出場できなかった。昨年5月に処分が解除された。国際大会などでの実績が評価され、昨年12月に協会推薦でA代表に復帰した。「試合に出られなかった苦しい時期、福島県など多くの方々に励ましてもらった」。処分期間中の昨年2月、郡山市内で小、中、高校生選手に技術指導した地域貢献活動の体験などが心の糧になっている。「周囲への感謝の気持ちを自分のプレーで体現していく」と覚悟を口にする。
 5月27日に閉幕した国・地域別対抗戦の男子トマス杯に日本代表として参戦。昨年の世界王者であるデンマーク代表選手、リオ五輪金メダリストの中国代表選手らに快勝し、出場したシングルス6試合全てで勝ち、日本男子を準優勝に導いた。「日の丸を背負った試合は特別。自信が深まった」と充実感を漂わせる。
 綿密な戦略分析に基づいて勝負するタイプではなく、相手との駆け引き、試合の流れの中から強弱自在のショットで勝利をたぐり寄せるのが持ち味。処分で試合に出られなかった間、毎日の走り込みを欠かさず、筋力トレーニングにも励んだ。NTT東日本の須賀隆弘総監督は「周囲の期待に応えようとするあまり、復帰直後は保守的なプレーが目立った。ようやくアグレッシブな姿勢が戻ってきた」と心身ともに成長した姿に目を細める。
 挫折を乗り越え、進化を続ける桃田選手は「しっかりと試合で結果を出し、自分のプレーで福島の人に元気や勇気を届けられるようにしたい」。第二の故郷と慕う本県への思いを語り、さらなる飛躍を誓った。

 ももた・けんと 香川県出身。バドミントンに力を入れていた連携型中高一貫教育の富岡一中、富岡高卒。富岡高1年生の時に東日本大震災、東京電力福島第一原発事故が発生し、活動拠点を猪苗代町に移した。3年生の時に世界ジュニア選手権の男子シングルスで日本人として初優勝。卒業後にNTT東日本に入った。元世界ランキング2位。

カテゴリー:福島のスポーツ

NTT東日本のチーム練習に臨む桃田選手。日本代表として復帰し、国際大会で活躍を続けている=東京都調布市
NTT東日本のチーム練習に臨む桃田選手。日本代表として復帰し、国際大会で活躍を続けている=東京都調布市

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