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一行詩で人生100年 川井源治さん 9日まで展覧会

 猪苗代町三ツ和の川井源治さんは三日、百歳の誕生日を迎え、長年つづってきた一行の詩を紹介する「百行詩展」が同日から会津若松市のギャラリーごさろで始まった。どの詩にも、一世紀もの時の流れに醸成された人生観がにじみ、共感の輪が広がっている。
 一九一八(大正七)年に猪苗代町の農家の一人息子として生まれた。遊び場であり、仕事場である磐梯山麓の田畑で汗を流す日々を積み重ねた。本業にとどまらず、水彩連盟会津支部長を務めたほか、猪苗代地方史研究会創設メンバーの郷土史研究家などとして多方面で活躍してきた。
 六十歳ごろから手元のノートに、日々のつぶやきを一行の詩として書きためるようになった。「まだオレの血が赤いか、俺とケンカする」「死とは何ぞ、焼骨一片箸ではさむ」「亡き父は三十二才、ボク百才この落差は何の具合」。繰り返される出会いと別れ、内なる老いや孤独を問い続けた。
 「ことごとく合掌、いまオレが生かされている」。百年間、いつもそばにあった磐梯山に手を合わせる。年を重ねるごとに祈りの尊さを感じている。
 会津地方の詩の愛好家でつくる「詩脈の会」が川井さんのノートに注目したのがきっかけとなり昨年末、九十九歳で処女詩集「バサラダンの詩」を発行した。詩脈の会の会長の長谷川城太郎さん=本名・慶一郎=(81)と庶務担当の鈴木洋さん(60)が百歳の記念日に花を添えようと展覧会を企画した。年齢にちなみ、詩集から百編を選りすぐった。川井さんは仲間に感謝し「詩を読んだ人が自由に感じ、その人の心の風景が広がれば幸い」と願っている。
 展覧会は九日まで開催している。時間は午前十時から午後六時まで。入場無料。問い合わせは同ギャラリー 電話0242(28)8378へ。

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作品を紹介する川井さん(中央)。左は長谷川さん、右は鈴木さん
作品を紹介する川井さん(中央)。左は長谷川さん、右は鈴木さん

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