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はやぶさ2(7月6日)

 宇宙の謎を解き明かす探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」にたどり着いた。世界が太陽系の成り立ちや生命の起源を探る取り組みに注目する。「ふくしまの力」が大切な役割を担う。
 二〇一四(平成二十六)年十二月に打ち上げられ、これまでの飛行距離は三十二億キロとなる。地球から月までの約八千三百倍に上る。約二十キロまで近づき、そろばんの玉のような星の写真を送ってきた。少しずつ高度を下げ、約一カ月かけて着陸地点を決める。表面の温度を測るカメラには会津大が関わる。その後に岩石の採取という大きな務めが待つ。石を採るための衝突装置は、西郷村の日本工機白河製造所が開発した。
 初代はやぶさはトラブルが続いた。計画から三年遅れ、地球に戻った。傷つきながら古里を目指す姿に、仕事に打ち込む自分や家族の姿を重ねた人は多かった。今回は教訓を生かし、大幅に改良を加えた。故障に備えた装置も充実させ、重量は百キロ近く増えている。
 計画では来年末、りゅうぐうを出発して、二〇二〇年に帰還する。長い旅はまだ折り返しにすぎない。手掛かりが入った「玉手箱」をしっかりと持ち帰ってくれるに違いない。

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