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さらなる高みへ(7月23日)

 二〇〇一(平成十三)年八月、聖光学院は初めて甲子園に挑んだ。一回戦の相手は大分県代表の明豊だった。選手も応援団も、全国の壁の厚さを思い知らされる。
 投打とも好調で、粘り強さが際立った。ナインは明るく、チームワークも良かった。だが、憧れの大舞台に緊張や力みが消えるのが少し遅れたのかもしれない。散発四安打にとどまる一方で、相手は長短二十六の安打を放つ。0-20で大敗した。地元から大勢のファンがスタンドに駆け付けた。その表情は回を重ねるたびに曇った。
 福島大会での優勝は十二年連続十五度目となった。斎藤智也監督は「今年は打のチーム」と評する。決勝を除く五試合のうち、三試合がコールド勝ちだった。決勝も着実に点を加え、15点を挙げた。選手はリードしても終盤まで気持ちを緩めなかった。先輩から受け継いだ「不動心」を持つ。
 全国有数の強豪校に育ち、夏と春で合わせて五度の八強入りを果たした。全国高校野球選手権は今年、百回を数える。八強から四強、二強、そして深紅の優勝旗を東北に持ち帰る夢をかなえられるのか。十七年前の悔しさから栄冠へとつながるドラマを県民は期待している。

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