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南郷トマト登録 地理的表示(GI)保護制度

 農林水産省は六日、農林水産物や食品の地域ブランドを知的財産として保護する「地理的表示(GI)保護制度」に本県の南郷トマトを登録した。県産農産物の登録は初めて。南会津地方の気候に育まれた優れた品質や長年にわたって培われた栽培技術などが認められ、販路拡大や新規就農者確保などが期待される。県は新たな登録を後押しし、県産農林水産物のブランド力向上を目指す。

 南郷トマトは現在百二十四戸で計三十五ヘクタールを栽培している。GI登録に向けては、南会津地方の農家でつくる南郷トマト生産組合が二〇一六(平成二十八)年四月に農林水産省に申請していた。農水省による審査、学識経験者による意見聴取などを経て登録が決まった。
 GI登録は申請された農作物・食品の優れた品質が産地特有の風土や生産法などと結び付いている証明となる。南郷トマトの特徴の甘くみずみずしい味は昼夜の気温差が大きい山間地の南会津町、只見町、下郷町の風土によって作られることなどが認められた。
 地元生産者は五十年以上にわたって栽培技術向上に向けた研究や新規就農者への指導などに一体となって取り組んでいる。さらに品質が県内外で評価され、安定した出荷を実現している点なども登録要件を満たした。
 制度の概要は【図】の通り。生産団体は申請した品種や栽培法などに基づき農産物を生産し、出荷・販売の際に登録を証明するGIマークを使うことができる。他の産地で名称の不正使用などがあった場合は、国が法に基づき表示の除去を命令するなど取り締まる。従わない場合は罰金など罰則を定めている。
 GI登録によって国が産品の品質の高さを証明することで取り扱う小売業者などが増え、ブランド価値が向上すると期待される。価格上昇も見込まれる。農水省によると、鳥取県の「鳥取砂丘らっきょう」は登録後、販売額が二割ほど増えた。茨城県の「江戸崎かぼちゃ」は販売単価が三割上昇した。愛媛県の「伊予生糸」は新たな担い手が就農するなどの効果も出ている。
 県はGI登録が本県の産業振興につながるとみて、南郷トマト登録の事例を県内の農産物生産団体に紹介する。申請を希望する生産者に助言・指導する体制も整え、安全認証制度「GAP」などと合わせて登録を促す。
 三瓶清志南郷トマト生産組合長は「国がブランド保護に取り組んでくれるのはありがたい。登録を機にさらに販路を広げたい」としている。
 内堀雅雄知事は六日の定例記者会見で「地元の皆さんの努力に敬意を表したい。今後も県内のブランド価値が向上するよう取り組む」と述べた。

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