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【オートキャンプ】大会を誘客に生かす(8月8日)

 天栄村の羽鳥湖高原で十月十九日に開幕するオートキャンプ全国大会まであと二カ月に迫った。来年九月二十八日から開かれる世界大会の先行行事でもある。二年連続の大規模な催しは、本県の復興と風評払拭[ふっしょく]を広く訴え、県内各地への波及効果も期待される。さまざまな努力を講じて成功につなげるべきだ。
 全国大会は日本オートキャンプ協会主催の第四十八回ジャパン・キャンピング・ラリーとして開く。先ごろ、参加者募集が始まった。毎年秋恒例の羽鳥湖高原健康ウオークは開会翌日の二十日に同時開催が決まった。いずれも福島民報社が共催する。集客の相乗効果を見込む。
 世界大会は国際キャンピング・キャラバニング・オートキャラバニング連盟が主催し、八十九回目を迎える。日本協会が来年の創立五十周年を前に、本県への復興支援として誘致した。国内開催は二十五年ぶり三度目となる。
 二つの大会とも秋の行楽シーズン最中に本番を迎える。県内各地のさまざまな祭りや催事と重なる。ぜひとも連携を図ってほしい。
 世界大会はエクスカーション(小旅行)企画として、県内の果樹地帯での果物狩り、会津地方などの観光地巡りを計画している。両大会ともに東京電力福島第一原発視察を予定している。
 これらは運営側の主導で訪問先を選んだ。受け入れ側も積極的な誘客の工夫が望まれる。新たな訪問先に手を上げる地域があってもいい。優待券の発行などによって地元に呼び込む仕掛けを主催者に提案してはどうか。物産販売の出店などを働き掛けることも検討する必要がある。
 両大会を主管する実行委員会は七月二十七日から八月三日にかけ、ドイツ・パーレンイムグリンで開かれた世界大会を視察した。持病がある参加者への備え、国外から持ち込まれる車両の法的問題、ごみ分別の意識差への対応など、今後の課題が見えた。
 村内では既に外国人接客セミナーが開かれ、おもてなしの機運が高まっている。半面、視覚に訴える取り組みは途上のようだ。湖岸道路では路肩の雑木が邪魔をし、湖があまり見えない。外国語看板は周辺に最少限しかない。広域交通の面では車両増を見越した道路整備や修繕が不可欠だ。大型車でも各地に立ち寄れるよう駐車場の工面も求める。
 世界大会には延べ約四千人が国内外から集結する。一地域の一過性の行事ではもったいない。県民が関心と希望を共有し、参加してこそ大きな成果が待つ。(高橋英毅)

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