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克服できる力(9月7日)

 大きな災害がまたも日本列島を襲った。今度は北海道の人々を恐怖に陥れた。震度7の地震で、尊い命が奪われた。安否が分からない人もいる。「自然災害が多すぎないか」。誰もが感じている。
 大規模な土砂崩れが建物を巻き込んだ。札幌市内は、地盤の液状化によって泥水が住宅街にあふれた。テレビから衝撃的な映像が次々と流れる。三日前には台風21号が列島を突き抜けた。タンカーが関西空港連絡橋に激突し、トラックは強風で吹き飛ばされた。いずれのニュースにも驚いたばかりだった。二百二十人余りの犠牲者を出した西日本豪雨から、まだ二カ月しかたっていない。
 東日本大震災のとき、県民は物不足に悩んだ。電気や水道の一日も早い復旧を願った。いまだに古里に戻れず、避難生活を続ける住民もいる。同時に、国内外から温かい支援と励ましを受けた。度重なる災害に接すると、つらい思い出と感謝の気持ちが入り交じる。
 日本人は、どんな場合にでも互いに助け合う。二年前の熊本地震でも、六月の大阪北部地震でも、思いやりの心を忘れなかった。わずかな食料や水を分け合った。困難は数知れない。だが、必ず克服できる力を持つ。

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