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伊達地方の未来を織る(9月8日)

 伊達地方を北から眺めると、南北に四筋の太い線が見える。西から東北自動車道、JR東北新幹線、四号国道、阿武隈川。交差して東北中央自動車道「相馬福島道路」の建設が進む。これまでなかった東西の線が、くっきりと浮かぶ。
 桑折高架橋(仮称)が八月末、桑折町で新幹線の線路をまたいだ。国土交通省福島河川国道事務所と町は、深夜の見学会を催した。多くの人が訪れた。月明かりと工事用ライトを頼りに、目を凝らす。二十六メートルほどの高さで、橋本体を支える仮の橋が送り出された。二時間半ほどでつながった。
 「糸は人が思っている以上にゆがみ、張り、さまざまな模様を描き出す」。ある織物職人は口ぐせのように話す。南北の四本が縦糸ならば、東北道と常磐道をつなぐ道は横糸といえる。四号国道や伊達市保原町にインターチェンジが設けられる。伊達地方を「織物」に見立てながら、一層の魅力が詰まった一枚を織り上げよう。
 二〇二〇年度の開通を見据え、企業の動きが盛んになる。誘客も進む。未来の古里を、どんな色の組み合わせにするのか。幅広い角度から考える必要がある。飽きのこない色合いにすれば、上等な仕上がりになる。

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