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【いわき学検定】みんなで地元愛育もう(9月11日)

 いわき地域学会は、四回目となる「いわき学検定」を二十九日に実施する。歴史、民俗、気候、文学など、いわき市に関わるあらゆる分野の知識を問う。過去三回の検定には市民を中心に合計百二十六人が挑み、十一人が「いわき学博士」に認定された。地元のことなら何でも分かる、いわき愛にあふれた人が増えることを願う。
 検定は二〇一五(平成二十七)年に始まった。中学生以上なら誰でも無料で参加できる。四択問題七十問の一次試験で八十点以上を取ると、記述式の二次試験に進む。一次・二次の総合評価で優秀と判定された人は「博士」の称号を得る。
 遊び心を秘めつつも、まじめに、ひた向きに学ぶ「おもしろ、まじめ」の精神を大切にしている。博士という高みを目指す人、自分の知識を試したい人、どちらも歓迎だ。今年は検定を前に、過去三回の問題を使った講座を初めて開催した。多くの人が一緒に楽しみながら学ぶことで得た知識や人とのつながりは、まちづくり活動や観光振興にも生きてくる。
 今年の受験受け付けは二十日に締め切る。地域学会は百人まで対応できるよう準備しているが、申し込みを済ませた人はまだ二十人ほどしかいない。気を楽にして多くの人に挑戦してほしい。
 市内では地域を学ぶ講座がいくつか開かれている。市や市教委などが主催する市民大学いわきヒューマンカレッジは、一九九九年から「いわき学部」を設けた。史跡探訪など現地学習を取り入れ、参加者同士がふれあいながら学んでいる。継続して受講している人も多い。残念ながら、主催者が違うために検定とは連動していない。身に付けた知識を生かしてもらうよう、受講者に受験を呼び掛けるのも一つの手だ。
 誕生した博士の活躍の場もほしい。いわき学検定より一年早く始まった棚倉町の棚倉ふるさと検定の一級合格者は、今年二月に「ふるさとガイドの会」を発足させた。町内外からの観光客の要望に応じ、ボランティアで史跡や観光名所などを紹介する。案内のための学び直しは知識をさらに高め、観光客をもてなす気持ちや案内中の交流は心を豊かにしてくれる。
 いわき学博士の中には観光案内所や市立図書館で知識を生かす人もいるが、仕事の場は限られる。市は生涯学習プラザの「いわきまなびあいバンク」に市民講師を登録している。市からの登録呼び掛けと、博士自らの積極的な活動を求める。(鈴木俊哉)

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