あぶくま抄・論説

あぶくま抄

  • Check

「そば部」の挑戦(9月14日)

 喜多方市の旧市内で月に一回だけ、のれんを掲げる手打ちそばの店がある。蔵造りで、一杯五百円の「ざる」のみ。毎回七十食ほどを出す。山都町の耶麻農高の「そば部」がチャレンジショップとして、年内限定で七月に開店した。
 高校生が栽培した山都産を使う。生徒を後押ししようと客足は好調で、店内は活気にあふれる。今月までに二度、店を開けた。部員は次々に反省点を口にする。こね具合、麺の太さ、ゆで時間、笑顔の接客…。
 部活動が始まり十年ほどがたつ。当時、学校独自に授業で打ち方を教えた。講師として招かれた会津山都そば協会の会員が手伝った。毎年五、六人が入部し、技を学ぶ。今年は、男子六人と女子二人が毎週金曜日の放課後に校内で腕を磨き、段位取得を目指す。
 二年前から地元のさまざまな催しに参加し、練習の成果を見せている。今年は山都町以外に活動の場を求め、チャレンジショップを始めた。職人を育てることが目標ではない。社会に溶け込み、失敗と成功を繰り返しながら人間性を育む。残りの営業日は十月六日、十一月十七日、十二月八日の三度だけになった。回を重ね、頼もしくなる部員八人の挑戦は続く。

カテゴリー:あぶくま抄

あぶくま抄

>>一覧