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最高級米開発、販売へ ブランド力底上げ

 東京電力福島第一原発事故で低下した県産米のブランド力回復に向け、県は国内トップクラスの高級米を目指した水稲の新品種を開発し、二〇二一年度にも売り出す。研究は最終段階で、消費者に好まれる食感や食味の良さを実現させる。今後は高い品質と収量を安定させるための栽培法を確立するとともに、販売促進に向けた戦略を策定。県産米の魅力を改めて発信・定着させることで、主力であるコシヒカリなどの売り上げの底上げを目指す。
 十九日の県議会九月定例会の代表質問で、自民党の勅使河原正之議員(郡山市)に佐竹浩農林水産部長が答えた。
 新品種は倒れにくく育てやすい「福島40号」と、寒さや病気に強い「福島44号」が有力候補となっている。いずれも近年、消費者に人気があるもっちりとして粘り気がある食感だ。
 県は新品種を県産米のトップブランドに位置付ける。生産量を限定するとともに、肥料や農薬の量など厳格な栽培基準を定める。基準を守れる登録農家のみが生産できる仕組みとする方針。
 専門家に適正な評価を求めて安定した食味を確保しながら、流通・販売事業者に高い品質をアピールし、一俵(六十キロ)当たり一万五千円程度となっているコシヒカリや県オリジナル米「天のつぶ」を二割程度上回る取引価格となるよう交渉する。販売先は品質にこだわる一般消費者のほか高級和食店、すし店などを想定している。
 開発・ブランド化に向けたスケジュールは【表】の通り。二〇一八(平成三十)年度は消費者、米卸業者、中・外食事業者らに二品種の食味などを評価してもらう。二〇一九年度、評価結果を基に最終的に選んだ品種を県の奨励品種に採用し、販売促進に向けた戦略を策定。二〇二〇年度から生産者登録を始める。二〇二一年度春から本格的に栽培し、同年秋の販売開始を目指す。
 国の県産農産物流通実態調査では、県産米の価格が全国平均より低いままで、小売業者の取り扱い量も回復していない。県は高級米の開発・販売を通して県産米のイメージを一新し、産地全体の活性化につなげる。
 今回の取り組みについて全農県本部は「ゆめぴりか」の人気が産地全体の販売促進につながっている北海道などを例に挙げ「新たなトップブランドによってコシヒカリや天のつぶなどの販売拡大も期待できる」とみている。ただ、各産地が高級米販売に乗り出しており、競争に勝ち抜くには綿密な戦略が必要と指摘する。
 県水田畑作課は高い技術を持った生産者の育成なども課題になるとみて、「関係団体と連携しながら高級米の確立を目指したい」としている。

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