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心ない番組(9月21日)

 東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から七年半がたっても、福島への心ない言葉がネットから流れる。先日、有料番組に浜通りの被災地域が登場した。
 「もう安全かどうか見たい」と、海外の記者が外国人向けのツアーに参加する。富岡町や大熊町、浪江町などを巡り、訪問先で出された食事に「この辺の食材は心配」と話した。さらには無許可で帰還困難区域に入る様子が映し出される。
 米国の会員制の大手動画配信会社が放送した。世界百九十カ国に約一億三千万人の利用者がいる。全員が視聴しているわけではないが、そのまま受け取る人は少なくないかもしれない。避難指示の解除が進み、地域の人々は古里を復興させようと懸命に取り組む。地元の人々をがっかりさせるような内容は残念というしかない。
 県は今のところ静観の構えでいる。内堀雅雄知事は記者会見で「現状がきちんと理解され正しく伝わるよう、さまざまな工夫と努力を重ねる」と訴えた。県民としては道半ばとはいえ、復興は着実に進んでいるのに…と暗い気持ちにもなる。憤っていても問題は解決しない。一つ一つの課題を乗り越え、本当の福島の姿を広めていこう。

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