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人口減少どう解決 会津 2018ふくしま知事選/地域は今(下)

 「県の復興・再生に向けた大切な知事選です。私たちの思いを一票に託しましょう」。十四日、県選管委の啓発カーが人通りがまばらな会津地方の山あいの集落を走り抜けた。
 高齢化の大波が日本を襲う。会津地方は特に顕著だ。県人口に占める高齢者(六十五歳以上)の割合を示す高齢化率は九月一日現在、30・8%で全国平均を2・7ポイント上回る。奥会津にある金山町は県内最高の58・6%に上る。人口減少も進む。現在は約二千百人が暮らすが、町は約二十年後の二〇四〇年の人口が半分以下の九百十人程度まで減ると推計している。
 町内三十行政区のうち、太郎布(たらぶ)地区には十世帯が暮らす。住民の高齢化で昨年には行政区長が不在となった。冬場の積雪は二メートルを超える。毎年のように一人暮らしの高齢者が除雪中などに事故に遭う。
 町は移住者を呼び込もうと、空き家の改修費に補助金を出すなどの対策を講じている。昨年は九世帯が移り住んだが、人口減少と少子高齢化の抜本的な解決には至っていない。「このままでは地域コミュニティーの維持が難しくなる」。町住民課長の滝沢和俊(52)は危機感を募らせる。「金山だけの問題ではない。知事には広い視野で会津全域に人を呼び込む施策を講じてほしい」と求める。
 県内の各自治体は移住・定住者獲得の糸口にしようと交流人口拡大を目指す。次の知事の任期中にある二〇二〇年東京五輪・パラリンピックを好機と捉え、特に訪日外国人客(インバウンド)の誘致に力を入れている。
 県内の二〇一七年の外国人延べ宿泊者数は約九万四千人で、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故発生前の二〇一〇年の実績を初めて超えた。しかし、二〇一〇年からの伸び率は一・一倍で、全国平均の二・八倍を大きく下回る。
 会津地方では、東京五輪・パラリンピックのホストタウンに会津若松市と猪苗代町、「復興ありがとうホストタウン」に喜多方市と北塩原村が申請し、登録された。喜多方市は米国を相手国とし、市内高郷町の県営荻野漕艇(そうてい)場を核としたボート交流に取り組む。八月には市職員が米国ボート協会に出向いた。二〇一九年度にも米国のナショナルコーチを招いた交流事業を始め、指導者向け講座などを想定している。参加者に市内を周遊してもらい、観光や商業などへの波及効果を目指す。
 荻野漕艇場近くで民宿を営む田代正典(67)は「五輪は関係者や観光客が訪れる機会になる。受け入れ体制を整えるため、県には、施設の充実や駐車場整備などに取り組んでほしい」と訴えた。
 少子高齢化や交流人口の拡大に向けた対策について、内堀雅雄は結婚や子育て支援の充実、会員制交流サイト(SNS)での情報発信などを掲げている。
 町田和史は学校給食費無料や子どもの医療費無料継続など、子どもを産み育てやすい環境づくりを訴える。
 金山屯は郡山市への県庁移転を軸とした新たな大都市圏の形成、高橋翔は外国人の積極的な誘客をアピールしている。(文中敬称略)

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