あぶくま抄・論説

あぶくま抄

  • Check

塩屋埼灯台(10月20日)

 いわき市の塩屋埼灯台に、再び多くの人が訪れる。震災で被害を受け、一時閉鎖された。映画や歌の題材にもなり、かつては年間十万人もが来場した。明かりは船の航行を見守り続け、被災地に希望の光を放つ。
 歴史や仕組みを紹介する資料展示室を備える。今月から門扉で電子版灯台カードが手に入る。国内初の洋式灯台の工事が始まってから百五十周年を記念した。スマートフォンでQRコードを読み込むと、光が届く距離や写真を記したカードを取り込める。来月三日はふれあいデーを催す。普段、入れない部屋でのレンズ磨き体験など魅力にあふれる。
 国は灯台やダム、橋といった公共施設に親しむ取り組みを始めた。民間と協力して企画する旅や、見学できる施設をインターネットで紹介する。紅葉を楽しめる場所も多く、人気を集める。県内からは塩屋埼灯台をはじめ伊達市の東北中央道相馬福島道路の建設現場、福島市の荒川砂防堰堤[えんてい]群などが名を連ねる。
 塩屋埼灯台近くの津波被災地は防潮堤や防災緑地が整った。近くでは新しいまちづくりが進む。青空に映える灯台や水平線の眺めは素晴らしい。復興に向けて歩む海辺を感じよう。

カテゴリー:あぶくま抄

あぶくま抄

>>一覧