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不用品でにぎわい創出(11月15日)

 喜多方市内の母親同士の会話がきっかけだった。「まだ着られるよね」。「誰かに使ってほしいな」。今年一月の女子会で盛り上がった。話し合いを重ね、生活に必要なものを互いに譲り合える場所をつくった。
 気兼ねなく参加できるよう「たすかりマルシェ」と名付け、今月から始めた。卒業した学校の制服、小さくなった子ども服、新品の贈答品や引き出物などを無償で引き取る。汚れや壊れは、障害者施設に洗濯や修理をお願いする。色鮮やかな布は市内の高校でペット服に縫い直し、新しい商品に変える。
 捨てるしかなかった品々は、新たな命をもらった。来春初めて開く、たすかりマルシェの市場で販売する。売上金の一部は、地域おこしを続ける女性団体の活動資金に充てる。活動を始めて二週間が過ぎた。窓口になっている市内のガソリンスタンドに運動靴や衣類が少しずつ集まり始めた。
 もったいない気持ちが広がれば広がるほど、障害者の雇用や高校生が縫製を学ぶ機会も増える。価値ある不要品を必要とする人に届ける。まだまだ使える品物を、自宅に眠らせておくことはない。多くの市民の善意と発想の転換が、にぎわいをつくりだす。

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