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住警器マンの思い(12月25日)

 双葉地方広域消防本部の広報キャラクター「火災予防戦士 住警器マン」は住宅用警報器の普及を担う。設置を促すため、さまざまな活動に励む。最近、特に力が入る。新聞で連日、火災が報じられる。「警報器はなかった」のくだりに胸が締め付けられる。
 二〇一一(平成二十三)年に誕生した。実物をかたどった頭が特徴で、職員が赤いシャツ、黒いズボン、黄色いマフラーをまとう。全ての家に備えられ、犠牲者がいなくなり、火事が無くなる-。そんな日が訪れる願いを託される。
 消防庁が全国を調べたところ、取り付け済みの家は未設置に比べ犠牲者は四割少ない。焼けた面積や被害額も、ほぼ半分に減る。命と財産を守る大きな味方といえよう。予防運動期間のパレードや講習会で呼び掛ける。人が集まる催しやマラソン大会にも顔を出す。
 取り組みを始め七年余り、今年六月には、管内の警報器設置率が79%になった。避難指示が解かれる地域は広がり、帰る人は増えてきた。ただ、あるじ不在の家はまだ多い。戦士は「住み慣れた家で安心した暮らしを再び始めるために据え付けて」と訴える。いつの日か100%になると信じ、任務は続く。

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