あぶくま抄・論説

あぶくま抄

  • Check

平成最後の新年参賀(1月1日)

 新年と天皇誕生日の一般参賀の日、皇居の宮殿前の東庭は日の丸の小旗を手にした人で埋まる。JR東京駅から一キロほど歩けば会場に着く。誰でも入場でき、大勢が詰め掛ける。
 天皇、皇后両陛下はベランダから参賀者に手を振り続けられる。「自分の方を見てくれた」。感激の声が上がる。温かなまなざしはいつも国民を励ます。東日本大震災をはじめとする大きな災害が起きるたびに被災地を見舞う。膝をつき、傷付いた人々に声を掛けた。
 あす二日は平成最後の新年参賀となる。午前と午後に計五回、両陛下と皇太子ご夫妻、皇族が並んであいさつされる。昨年十二月、八十五歳の天皇誕生日には八万二千八百五十人が訪れた。万歳が響く中、「ありがとうございます」と感謝を表す参賀者の姿も見られた。今回は、さらに多くの人が訪れそう。宮内庁は時間に余裕を持った来場を呼び掛ける。
 「国民皆の幸せを祈り、世界の平和を念願致します」。平成三年、即位後初めての新年参賀で、天皇陛下は述べられた。国民に寄り添い、歩む新しい皇室の在りようを、身をもって示し続けた。今春、新たな時代に引き継ぐ。節目の年のお言葉に、静かに耳を澄ます。

カテゴリー:あぶくま抄

あぶくま抄

>>一覧