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業務用米15倍に増産 大手と契約、コンビニへ流通 JA会津よつば

 JA会津よつば(本店・会津若松市)は二〇一九年度、異常気象に強い業務用米の生産を拡大する。二〇一八(平成三十)年の二十五ヘクタール百四十二トンから生産量で十五倍の三百ヘクタール二千百六十トンに広げる。大手総合化学メーカー住友化学(東京)と契約し種子や肥料、技術などの提供を受けて生産者に栽培を推奨、同社に全量を買い取ってもらう。出荷先の固定化で販売価格を安定させて生産者の所得向上につなげ、多彩な品目の産地として魅力をアピールする。

 増産するのは業務用米「つくばSD2号」。二〇一六年に喜多方市の平たん部で試験栽培が始まり二〇一八年は同市の十六軒の農家が取り組んだ。二〇一九年は会津若松、会津坂下、湯川、会津美里各市町村などでも栽培を促す。コシヒカリと同様の環境下で栽培できるため将来のさらなる拡大を目指す。
 つくばSD2号はコシヒカリなどに比べでんぷんを構成するアミロースの含量が低く、軟らかく粘りが強い。冷めてもぼそぼそとした食感にならないため弁当に適している。近年、弁当などを自宅で食べる「中食」や外食の割合が増加傾向にあり、卸業者を通じて大手コンビニエンスストアの弁当やおにぎり向けなどとして流通する。生産、販売の流れは【図】の通り。
 夏の猛暑に見舞われた昨年のJA会津よつば管内のコシヒカリ収量は十アール当たり〇・四八トンだったが、つくばSD2号は〇・五六トンとなった。
 二〇一八年産コシヒカリの同JAの買取実績は六十キロ当たり一万二千六百円。つくばSD2号は六十キロ当たり四百円高い一万三千円だった。生産者は栽培品目選択の幅が広がり、生産者、JA会津よつばとも異常気象時にも安定的に収入を得られる利点がある。住友化学はJAふくしま未来(本店・福島市)、福島さくら(同・郡山市)を含む全国の約六十JAでも取り組んでいる。三百ヘクタールでの栽培は全国最大規模になり、住友化学にとっては需要が高まっている業務用米を大規模に確保できるメリットがある。
 JA会津よつば米穀課は「弁当などに特化して使ってもらえる品種であり需要に応じて生産を強化する。安心してコメ作りができるよう住友化学との複数年契約締結を視野に準備している」としている。
 JA会津よつば管内の二〇一八年のコメ出荷量は前年より約六千七百七十トン少ない約六万三千七百三十トン。このうちコシヒカリが半数を占めている。

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