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JA福島五連 福島大へ財政、人材支援 食農学類開設で担い手育成

 JA福島五連は福島県農業の振興に向け、今春に食農学類を開設する福島大を財政、人材の両面で支援する。県内五JAなどが教育・研究活動費などとして計三億円を寄付する。食農学類の特長である地域課題解決型教育の実践では、JA職員や組合員の農業者らが協力する仕組みも整える。農業発展に貢献する若い人材の育成や研究に連携して取り組み、福島県農業の担い手確保につなげる。

 JA福島五連は財政支援として、福島大が食農学類の運営財源を確保するために設けた「農学支援基金」に今年度から六年間で計三億円を拠出する。財源は県内五JAの予算から拠出するとともに、組合員や役職員、直売所利用者からの募金などを充てる。
 主に、食農学類の授業や研究で使う農産物・食品の分析機器、机や椅子などの備品の購入費に充てる。食農学類は、学生と教員が県内各地で遊休農地活用などテーマを決めて調査・研究する「地域課題解決プロジェクト」を展開する。課題や活動地域をJAに提案してもらい、基金を活用して解決に取り組む仕組みも想定している。
 人的支援では、学生・教員による中山間地の集落営農の振興、農産物のブランド化など多様な分野での調査・研究に対し、JAが営農指導員や組合員の農業者らを派遣する仕組みなどを検討する。全農県本部と連携した県産農産物の需要調査、JA福島厚生連との共同による健康増進の研究などさまざまな協力態勢づくりも視野に入れる。
 県によると、県内の二〇一六(平成二十八)年の農業産出額は二千七十七億円で、約三十年前の一九八五(昭和六十)年の四千億円から半分ほどに減った。人口減少が進む中山間地、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の被害を受けた浜通りなど農業離れが進んでいる。JA福島五連は専門的な技術と知識を持ち、地域に根差して農業に従事する若い人材の育成が必要と判断。福島大への支援を通じて農業発展を担う人材の定着を図る。
 十日に福島市で寄付金の贈呈式が行われた。大橋信夫JA福島五連会長が「食農学類の設置により福島県農業と食産業の発展に役立つ成果が得られるはず」とあいさつし、中井勝己福島大学長に目録を手渡した。中井学長は「教育環境整備に一定のめどが立った。今後もJAグループとともに歩みたい」と述べた。
 JA福島五連副会長の結城政美JA福島さくら組合長、菅野孝志JAふくしま未来組合長、橋本正和JA夢みなみ組合長、長谷川一雄JA会津よつば組合長、薄葉功JA東西しらかわ組合長が同席した。

◆福島大農学支援基金の主な使途◆
 ・食農学類棟など建物や施設整備の事業
 ・分析機器の購入など教育・研究支援の事業
 ・農林水産業分野の子どもたちへの教育など社会連携推進事業
 ・実習農場の設置など環境整備・運営に関する事業

■15億8千万円余集まる 支援基金7日現在

 福島大によると、福島大農学支援基金には七日現在、約十五億八千百九十三万円が寄せられた。福島市や伊達市などの自治体をはじめ、四百七十二件の寄付があった。JA福島五連による寄付で福島大食農学類を支援する全県的な体制が整った。県も寄付講座の運営費を支援する予定。
 福島大食農学類は四月一日に開設する。食品科学、農業生産学、生産環境学、農業経営学の四コースで募集定員は百人程度。整備中の食農学類棟は十二月に完成する見通し。

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JA福島五連から福島大への寄付金贈呈式に臨む(左から)橋本、菅野、大橋、中井、結城、長谷川、薄葉の各氏
JA福島五連から福島大への寄付金贈呈式に臨む(左から)橋本、菅野、大橋、中井、結城、長谷川、薄葉の各氏

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